5G対応かも不明、異例だらけのスマホ「HUAWEI Mate 60 Pro」レビュー 力業で制裁を回避した驚異のモデル(3/4 ページ)
iPhoneやPixelといった新型スマートフォンが発売される中、中国ではHuaweiの最新スマートフォン「HUAWEI Mate 60」シリーズが話題だ。発表会もなく、突如発売されたこのスマートフォンはスペックの多くが謎めいた形で販売された。香港で「HUAWEI Mate 60 Pro」の実機を入手したので、レビューしていく。
写りに文句なし Huaweiスマホのカメラは期待を裏切らない
Huawei Mate 60 Proでも高いカメラ性能は健在だ。メインカメラは5000万画素で、特許取得済みの可変絞り機構も備えている。これに加えて1300万画素の超広角カメラ、5000万画素の3.5倍望遠カメラが搭載されている。
また、独自の画像処理技術となる「Huawei image XMAGE」が採用されている。ライカ(Leica)との提携が終了したHuaweiにおいて、技術革新、撮影体験の革新を目的に新たな画像処理技術のブランディングとして展開している。
Mate 60 Proの写りを見て感じるのは、HDR補正が大きく入り、白飛びがよく抑えられていること。いわゆるAI性能重視の機種となるため、撮影時のプレビューと撮影後の写真では異なる描写となることが多く、体感的にはPixel 8などに近い。
望遠性能も見事だ。3.5倍のペリスコープ方式の望遠を備えるので、構成的には前作のMate 50 Proに近い。最大で100倍の望遠が可能だが、実用域は10倍といったところ。
Mate 60 Proのカメラで特徴的なのは、やはり料理の写真だ。AIが料理を認識するとF3.5やF4と絞って撮影するので、変にボケたり流れたりといった描画が少なくキレイに撮影できる。可変絞りを生かした表現といえる。
アパチャーモードで絞りを自由に調整して撮影するのも面白い。環境がそろえば手持ちながら光線を持つ写真が撮れるなど、今までになかった撮影体験が得られる。特許取得済みの可変絞り機構と高度な画像処理の組み合わせはHuaweiならではといえる。
夜景モードで暗所でもキレイに撮影できるが、場面によってはフレアやノイズが目立った。競合他社がこの部分にもしっかり最適化をしているので、今後のアップデートや次回以降の機種に期待したいところだ。
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