日本通信の“安すぎる”「合理的30GBプラン」を徹底検証 通信速度や注意点は?:スマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)
日本通信が11月27日に合理的30GBプランを提供開始しました。合理的20GBプランから料金そのままで使える容量が増え、格安SIMでもトップクラスに安いプランです。今回は合理的30GBプランを中心に、日本通信の料金プラン、通信速度や注意点について解説します。
日本通信が11月27日に合理的30GBプランを提供開始しました。合理的20GBプランから料金そのままで使える容量が増え、格安SIMでもトップクラスに安いプランです。サービス発表時には日本通信の福田社長の「うちが安すぎるのではなく、キャリアが高すぎるだけです」というSNS上のコメントも話題になりました。今回は合理的30GBプランを中心に、日本通信の料金プラン、通信速度や注意点について解説します(料金は全て税込み)。
合理的30GBプランとは
日本通信の合理的30GBプランは、月30GBのデータ通信容量に70分の無料通話か5分かけ放題がついて月額2178円のプランです。以前は合理的20GBプランとして提供していましたが、料金は据え置きでデータ容量が10GB増量されました。これまで合理的20GBプランを契約していた人も、自動で合理的30GBプランに切り替わります。
合理的30GBプランの概要
- 初期費用:3300円
- 月額料金:2178円
- データ容量:30GB
- データ追加:1GBあたり220円
- 料金に含まれる無料通話:70分(5分かけ放題にも変更可)
- 国内通話料金:30秒あたり11円
- かけ放題オプション:5分かけ放題(+0円)、無制限かけ放題(+1200円)
- データ繰り越し:なし
- 低速モード:なし
料金には70分の無料通話が含まれていますが、これは追加料金なしで5分かけ放題に変更できます。通話時間が70分を超過した後、もしくは5分かけ放題適用時の5分超過後も30秒あたり11円と他社の半額で通話できます。通話は専用アプリ不要で、端末に最初からあるアプリでもこの料金で通話が可能です。
日本通信は容量超過後の仕組みが他社と異なります。他社の場合、基本容量を超過すると通信制限がかかり、容量を追加購入すると制限が解除される、という仕組みが一般的です。一方、日本通信のプランはあらかじめデータ使用量の上限値を設定しておき、容量超過後も上限値までは高速通信ができるという仕組みです。例えば合理的30GBプランで上限値を35GBにしていた場合、30GBを超過しても35GBになるまでは高速通信ができ、当月の使用量が32.5GBなら3GB分(220円×3)が追加で請求されます。上限値を35GBに設定していても、実際の使用量が30GB未満だった場合の請求は基本料金のみです。
また、基本料金は暦月(1日〜月末日)ではなく、開通日から翌月の同日の前日までのサイクルで請求されます。12月20日に開通した場合は1月19日までで1カ月です。ただし、70分の無料通話やかけ放題オプションは1日〜月末日の暦月単位で料金が算出されます。基本料金と通話料金で料金計算のサイクルが異なるので注意してください。
- 月額基本料、超過データ料金:開通日を起算日とし翌月の起算日の前日までで計算
- 超過通話料、SMS送信料、音声オプション月額料:暦月(1日〜月末日)で計算
他社20GBプランとの比較しても圧倒的に安い
こちらの記事で解説したように、現在は月20GB前後の中容量帯のプランが最激戦区になっています。そこで、合理的30GBプランを他社の月20GB〜30GBのプランと比較してみました。
主要な格安SIMキャリアの月20〜30GBのプランと比較しても、合理的30GBプランの安さは圧倒的です。料金が安いIIJmioのギガプランは月20GBで月額2000円ですが、合理的30GBプランは月30GBの容量に70分の無料通話か5分かけ放題がついて2178円です。もちろん光回線とのセット割なしでこの料金です。初期費用3300円がかかる、キャンペーンがほとんどないなどの注意点はあるものの、月20GBでは足りない人や、IIJmioやmineoでかけ放題オプションを契約中の人は合理的30GBプランへの乗り換えもオススメです。
日本通信の他のプラン 290円のプランにも注目
日本通信には他にも3つのプランがあります。合理的シンプル290プランは月1GBが月額290円、合理的みんなのプランは月10GBの容量と70分の無料通話(または5分かけ放題)がついて月額1390円、合理的かけほプランは月3GBと時間無制限のかけ放題がついて月額2728円のプランです。どのプランも合理的30GBプランと同じく、データ使用量の上限値を設定し、実際のデータ使用量に応じて料金が請求される仕組みです。
特にオススメなのが、合理的シンプル290プランです。データ使用量が月1GBまでなら月額290円で、1GBを超えても追加料金は1GBあたり220円と安いです。主要キャリアの3GBプランではLINEMOの月額990円が安いですが、合理的シンプル290プランは3GBで月額730円です。通話料金は30秒あたり11円で、大手キャリアの半額で通話できます。
【訂正:2023年12月14日10時30分 初出時、「自動プレフィックス番号付与にも対応している」旨を記載していましたが、日本通信SIMの通話は中継事業者を介さずに提供しています。おわびして訂正いたします。】
合理的シンプル290プランはほとんどデータ通信しない人向けのメイン回線としても最適ですが、バックアップ用の副回線としてもオススメです。副回線にはpovo2.0が人気ですが、メインのSIMがau回線の人のバックアップにはできません。一方、日本通信はドコモ回線を使っているので、au回線とも組み合わせられます。回線の維持には月額290円かかりますが、1GBあたりのデータ料金や通話料はpovo2.0より安いです。
同じく月10GBの合理的みんなのプランも安いです。IIJmioのギガプランは月10GBで月額1500円ですが、合理的みんなのプランなら10GBに70分の無料通話(または5分かけ放題)がついて月額1390円です。キャンペーンを含めるとIIJmioの安さも負けていませんが、長く使うほど日本通信のお得度が増していきます。
関連記事
- 日本通信が月額2178円の「合理的30GBプラン」発表 20GBから10GB増量、5分かけ放題付き
日本通信は11月10日、「合理的30GBプラン」を発表した。27日から提供する。月額2178円(税込み、以下同)で月間30GBのデータ容量に5分以内なら何度でもかけ放題になる国内通話定額が付く。 - 日本通信の「合理的30GBプラン」は安すぎる? 福田社長「キャリアが高すぎるだけです」
日本通信が、月額2178円で30GBのデータ通信を利用できる「合理的30GBプラン」を発表。ネットでは「安すぎる」という反響が挙がっているが、福田尚久社長は「キャリアが高すぎるだけです」とコメント。競合サービスと比べてどれだけ安いのか? - 月額1390円で10GB+5分かけ放題 日本通信が“激安プラン”を提供できる理由――福田社長に聞く
日本通信が「合理的みんなのプラン」を改定。月額1390円は据え置きで、データ容量を6GBから10GBに増やし、70分の無料通話だけでなく5分かけ放題も選べるようにした。プランを改定した背景には、5月24日に導入された「MNPワンストップ方式」があった。 - 月額1390円で10GB+5分かけ放題に 日本通信が「合理的みんなのプラン」を刷新
日本通信は、4月28日に月額1390円(税込み)の「合理的みんなのプラン」を刷新。基本データ容量を6GBから10GBに増量し、70分の国内無料通話を5分以内の国内通話かけ放題に変更できるオプションも利用できる。 - 日本通信、月額290円で1GBからの新料金プラン 100GBまで設定可能
日本通信は、月額290円(税込み)の「合理的シンプル290」を提供開始。1GBから100GBの間の1GB単位で設定できる「上限設定機能」があり、データ容量は1GBごとに220円で追加できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.