SNSで多発する「無料であげます」投稿の正体 “お涙ちょうだい”で偽サイトやLINEへ誘導するカラクリ(2/3 ページ)
SNSで「閉店のため無料譲渡」などと同情を誘い、個人情報や金銭をだまし取る詐欺が急増しています。偽サイトへの誘導や代引きを悪用する巧妙な手口の全貌と、被害を防ぐための注意点を解説します。
詐欺投稿を並べると見えてくる共通点
これらの投稿を並べてみると、いくつかの共通点が見えてきます。まず目立つのが、「閉店」「廃業」「大豊作」「引っ越し」など、譲る側にやむを得ない事情があるという、同情を誘う理由づけです。その上で、おそらくAIで生成した大量の商品写真や高級ブランド品の画像を見せることで、「もったいないから無料で譲ってくれるのだろう」と信じさせる演出が加えられています。
さらに、「お一人さま2個まで」などの制限を設けることで、早く連絡しなければという焦りを生ませ、DMでの個別のやりとりに持ち込もうとする点も共通しています。中には、「送料だけ負担してほしい」と金銭を要求したり、「投稿はすぐ消す」と急かしたり、コメント欄を制限して他者からの指摘を封じる設定を使ったりと、巧妙な手口も見られました。コメント欄にLINEのIDを載せ、Threads上でのやりとりを飛ばしてLINEへ誘導するケースすらあります。
コメント欄を利用して信頼性を演出しているケースも見られます。例えばホーロー鍋の投稿では、「すてきなコレクションですね」「欲しいものがある」「料理が大好きで鍋はいくつあってもうれしい」といった好意的なコメントが、投稿から数時間のうちに複数のアカウントから相次いで書き込まれていました。これらは、いわゆる「サクラ」によるやらせコメントである可能性が高いと考えられます。
では、こうした「無料であげます」という誘いに乗ってしまうと、どのような手口で詐欺に遭うのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由
アプリでの過度な加工から、スマホの標準カメラを用いた「無加工」へとシフトする若者の自撮りトレンド。本記事では、アウトカメラや便利ガジェットを駆使して自然に“盛る”最新の撮影事情を解説します。
LINEの新「プレミアムブロック」で完全な“絶縁”が可能に? 従来のブロック機能との決定的な違い
LINEの「プレミアムブロック」は、相手の友だちリストから自分を完全に消失させ、プロフィールの“監視”を防げる待望の新機能です。
企業の情報流出が相次ぐ「BeReal」とは? Z世代が“無意識”に機密をさらす仕組みと“正社員テロ”への対抗策
若者を中心に流行するSNS「BeReal.」による情報漏えいが相次いでいます。「2分以内の同時撮影」という仕組みがなぜ漏えいを招くのか。Z世代の心理とアプリの特性を解き明かし、企業が「社員テロ」を防ぐために講じるべき物理的対策や教育の指針を解説します。
なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道”
LINE VOOMが9月30日に終了する。ネット上では悲しむ声以上に、保護者からの歓迎が目立っている。背景には、年齢制限の隙を突いた子供の動画依存と、特定機能だけをオフにできないアプリ構造の課題があった。
「手書き」より「キーボード」を望む子供たち スマホ・PCが変えた文字入力の歴史と、今こそ見直したい手書きの価値
デジタル化で文字入力が効率化する一方、子どもの「手書き離れ」と保護者の不安が浮き彫りに。進化する入力技術の歴史を辿りつつ、効率重視の現代だからこそZ世代も注目する「手書きの温かみ」と、その使い分けの重要性を考察します。