個人情報の流出にユーザーはどう備える? 乗っ取りやクレカ不正利用を防ぐ「3段階」の対策ガイド(2/2 ページ)
2026年は身近なサービスからの大規模な個人情報流出が急増しユーザー側の二次被害対策が急務となっている。パスワードの使い回し防止や多要素認証、パスキーの導入により被害の拡大を効果的に防ぐことができる。情報漏えい通知の受領時や本人確認書類流出時には信用情報機関への本人申告など迅速な対処が求められる。
B 被害に遭わないために日常的に行うべき習慣
1.リンクをタップせず、公式アプリやブックマークからアクセスする
フィッシング対策の基本は、メールやSMSのリンクをタップしないことです。金融機関などのID・パスワードを入力するページには、ブックマークか、Google PlayやApp Storeから入手した公式アプリでアクセスするようにしましょう。
真偽の判断が難しいメールやSMSが来たら、記載されたURLや電話番号は使わず、公式アプリや公式サイトで確認します。リンク先で情報を入力したり、アプリをインストールしたりしなければ、基本的に被害は発生しません。
2.ドメイン名を確認する
偽サイトは、アルファベットの「o」を数字の「0」に、「I(大文字アイ)」を「l(小文字エル)」に置き換えるなどして、URLを本物に見せかけてきます。ドメイン名が正しいかを確認する習慣をつけましょう。
3.ログイン通知と利用履歴を小まめに確認する
身に覚えのないログイン、購入履歴、投稿がないかを時々確認します。SNSや通販、金融系アプリの多くは、不審なログインを通知する設定を備えています。これらを有効にしておくと、早期発見につながります。
C 漏えいのお知らせが来たら
漏えいが起きると、それに便乗して「情報漏えいのお知らせ」を装ったフィッシングメールが増えます。お知らせが届いたら、まずはBの習慣通り、公式アプリや公式サイトの「お知らせ」欄に同じ内容が掲載されているかを確認してください。企業がメールでパスワードやクレジットカード番号の入力を求めることは通常ありません。以下の手続きは、本物と確認できてから進めます。
1.該当サービスのパスワードを変更する
公式アプリや公式サイトの設定画面から、該当サービスのパスワードを変更します。
2.同じパスワードを使っていた他サービスも変更する
漏えいしたパスワードを使い回していた場合、その他のサービスも同じタイミングで変更します。被害の拡大を防ぐための措置です。
3.クレジットカードを登録していたら、利用明細を確認する
クレジットカードの情報が漏えいした可能性がある場合には、利用明細に身に覚えのない請求がないか確認し、不安があればカード会社に相談します。
4.本人確認書類の画像が流出した場合は「本人申告」を検討する
運転免許証の画像など、本人確認書類の画像が漏えいに含まれていた場合は、パスワード変更だけでは対処できません。現物が手元にあっても、画像がなりすましによるクレジットカードの発行やローン契約に使われる恐れがあるためです。この場合に有効なのが、信用情報機関への「本人申告」です。
信用情報機関はクレジットやローンの審査の際に参照されるため、注意喚起のコメントを登録しておくと、加盟会社に慎重な判断を促せます。JICCの場合、現物は手元にあり画像が流出したケースは「名義の悪用防止」の区分になります(紛失・盗難とは区分が異なります)。ただし、本人申告は不正利用を100%防ぐものではありません。また、全国銀行個人信用情報センターは、預金口座の開設時には照会しないとしています。
- 申告先:JICC、CIC、全国銀行個人信用情報センター
- 登録期間(JICCの場合):登録日から5年間(本人の申出で削除可能)
- 申込者(JICCの場合):満15歳以上の本人のみ(代理人不可)
- 手数料の例:JICCのスマホアプリ申込は700円(税込)、全国銀行個人信用情報センターのインターネット申込は500円
3機関は互いに情報を共有していますが、共有の範囲は各機関の案内からは明確に読み取れないため、確実を期すなら3機関全てに申告しておくと安心です。タイムズカーの流出後は申し込みが集中したと報じられており、JICCでは受付の一時停止や処理の遅れも生じました。最新の受付状況は各機関の公式ページで確認してください。
5.不安が残る場合は相談する
不審な点があれば、各サービスの窓口の他、個人情報保護委員会、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン(188)などに相談できます。クレジットカードの不正利用が疑われる場合は、カード会社への連絡を優先します。
まとめ:まず取り組みたい3つの対策
サービス側からの漏えいはユーザーには防げませんが、漏えいした情報による二次被害は備えで減らせます。まずは、重要なサービスからパスワードの使い回しをやめること、2段階認証やパスキーを有効にすること、漏えいのお知らせはリンクではなく公式アプリや公式サイトで確認すること、の3つから始めてみてください。
これからサービスを選ぶ際も、2段階認証やパスキー、ログイン通知に対応しているかを判断材料にすると、結果的に安全度は高くなります。
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