News 2001年1月23日 07:54 PM 更新

ドコモ主導で再出発するAOLジャパン

NTTドコモが筆頭株主となったAOLジャパンは,「ドコモAOL」に社名を変更した。

 AOLジャパンは1月23日,NTTドコモの資本参加にともない,2月1日より社名を「ドコモAOL」に変更すると発表した。あわせて,ロゴマークも一新する。NTTドコモは昨年11月中旬,約103億円で米America Online,三井物産,日本経済新聞社の3社から全株式の42.3%を買い取り,AOLジャパンを事実上の子会社化している。ドコモから今年1月に社長に就任した中村稔氏は,新社名について「ドコモの主導で事業を進め,AOLがサポートする」という関係を表していると説明した。


新しいロゴを披露する中村社長。「ドコモとの提携により,iモードユーザーの取り込みを図る」

 ただ,中村社長はiモードとAOLのサービスの融合させるという「FMC」(Fixed Mobile Convergence)の事業計画については,「早い時期に開始したい」と述べるにとどまり,詳細は明らかにされなかった。ドコモとAOLは提携発表の際に,昨年末までにiモードでAOLメールやインスタントメッセージを利用できるようにするとしていた(9月27日の記事参照 )。

ブロードバンド“非対応”のAOL 6.0をリリース

 またAOLジャパンはこの日,クライアントソフトの「AOL 6.0」を2月15日より同社サイトにおいて配布すると発表した。雑誌付録への添付や量販店での配布などは,3月上旬より開始する予定になっている。


ウェルカム画面を一新したAOL 6.0。新機能として「Myカレンダー」「Myリスト」などが追加されている。マルチメディア再生ソフトも組み込んだ

 米国では昨年10月より,AOL 6.0を配布。「AOL Anywhere」の実現を目指し,非PC系デバイスや常時接続への対応などを特徴としている(10月26日の記事参照 )。しかしながら,国内で配布されるAOL 6.0は,依然としてアナログダイヤルアップ,ISDN,PIAFS2.0/2.1,PDC方式の携帯電話しかサポートしておらず,ADSLやCATVアクセスはおろか,フレッツ・ISDNすらダイレクトにアクセスすることができない。

  AOLジャパンは,ガーネットコネクションズ企画とADSLの実験サービスを実施している(1月17日の記事参照 )が,中村社長は「一般ユーザーへの開放時期は未定。ただ,ブロードバンドへの対応は早急に進めなければならない」と話すにとどまった。

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[中村琢磨, ITmedia]

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