News 2001年2月20日  11:40 PM 更新

マイラインがやってくる――思わぬ課金にご用心(1)

インターネット接続をメインに電話回線を利用しているひとは,5月以降に注意が必要だ。電話料金を安くするために導入したはずのマイラインが,逆に思わぬ出費を招くことがある。

前回は,マイラインの導入に至るまでの経緯を中心に記述した。

 マイラインで競争が進んでいるとはいえ,音声通話は携帯電話同士で交わすのがもはや普通になってきている。固定電話の料金が多少下がったとしても,それほど大きなメリットのないひとも多いだろう。筆者もその1人。固定電話相手の通話はごく少なく,かけるのは携帯電話相手がほとんど。あとは何に電話回線を利用しているかというと,インターネット接続で,これがいちばん多い。回線はISDNにしている(ADSLはまだサービスエリアではない)。

 利用者によって使い方は異なるであろうが,携帯電話やインターネットの普及により,固定電話での通話利用の比重が相対的に減っているのは事実だ。

 こうしたなか,単に音声通話のみに注目してマイラインを選択すると,5月以降ダイヤルアップによるインターネット接続の際に,思わぬ課金が発生してしまうことがあり得るのは,お気付きだろうか。

 まだあまり知られていないようだが,5月以降はマイラインの登録内容に合わせてPCのダイヤルアップの設定を変更しておく必要がある。電話料金を安くするために導入したはずのマイラインが,逆に思わぬ出費をもたらすことのないよう,今回はその注意事項を説明することにしたい。

 具体的にどのような場合に注意が必要となるか。

 まずは定額割引サービスを利用している場合だ。あれこれ説明する前に,事例を1つ想定してみよう。

ケース1:関東地方のあるISDN回線利用者の場合

 マイラインについては,国際,県外,県内市外,市内を東京電話でマイラインプラス登録しようと考えています(ちなみに東京電話は全区間をマイラインプラスで登録すると通話料が5%割引になります)。ただし,インターネット接続についてはNTT東日本の「フレッツ・ISDN」を利用してプロバイダに繋いでいます。フレッツ・ISDNのアクセスポイント(AP)の電話番号はNTT東日本から指定されており,その番号にダイヤルアップしています。

この場合,マイライン導入後にフレッツ・ISDNのAPにかけるには,どのようになるのか? 下記の選択肢のうち,正解はどれなのか,ちょっと考えてみてほしい。

a.フレッツ・ISDNはNTT東日本のサービスなので,そのAPにダイヤルするにはNTT東日本の識別番号の0036をつけて,APの番号をダイヤルすればよい。

b.フレッツ・ISDNはNTT東日本のサービスなので,そのAPにダイヤルするにはまずマイラインプラスのサービス解除番号の122をつけ,その後にNTT東日本の識別番号の0036を付けて,APの番号をダイヤルすればよい。

c.フレッツ・ISDNのAPは,あらかじめマイライン対象外とされているので,とくに考えることなく,今まで通りダイヤルすればよい。

d.そもそもISDNはNTT東日本のサービスなので,マイラインやマイラインプラスの対象ではなく,東京電話には申し込めない。フレッツ・ISDNのAPにはいままでどおりダイヤルすればよい。

 お分かりになるだろうか? 正解は次のページだ。

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