News | 2001年5月7日 10:46 PM 更新 |
Weekly Top10(4月29日〜5月5日)
【国内記事】 | 2001年5月7日 10:46 PM 更新 |
新型「iBook」は良いマシンだ。強化されたCPUとXGAの画面で実用性が増し,コンパクトで綺麗なきょう体は,持ち運んで周囲の人たちに自慢したい気にさせる。CD-ROMなら15万8000円から,DVD-ROM/CD-RWのコンボドライブを搭載しても21万8000円という価格も魅力的だ。PCカードが使えない点を除けば。
この,PCカードスロットの有無という点は,既存の「iBook」ラインと「PowerBook」ラインを区別する唯一のフィーチャーなのだろうか。もちろん,CPUが違う,きょう体の素材も違う,画面サイズも違うと,詳しい人なら指摘するかもしれない。しかし,旧iBookと現在のPowerBookを並べ,新iBookがどちらの系統に属するかと訊ねたら,多くの人がPowerBookを指さすだろう。それほど,新型iBookはPowerBookに近い。
方向性が変わったから新型iBookがダメだ,というつもりは毛頭ない。しかし,ここで1つの疑問が生じる。それは,「PowerMac G4 Cube」が登場したときに生まれたマトリックスのブランク。6つめの製品ラインとなるはずの,「ハイエンドコンシューマー向けノートブック」だ。
たとえPCカードスロットの有無という差はあっても,PowerBookの需要が新iBookに喰われるのは確実だ。少なくとも,PowerBookのデザインに引かれた人の何割かは,低価格なiBookに流れるだろう。ましてや,両者の間に新しい製品ラインを構築するだけの隙間(=需要)はない。
果たして,Appleは6つめのマトリックスを埋める気があるのだろうか? 今考えると,昨年末に噂された“CubeBook”あるいは“Cube Portable”なるポータブルマシンは,この新型iBookのことにも思えるのだ。
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