News：少ない中にもキラリと光るデジカメ新製品――ビジネスシヨウ

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2001年5月22日　11:24 PM 更新

少ない中にもキラリと光るデジカメ新製品――ビジネスシヨウ

デジタルイメージング関連の出展が減少。こんな時は，デジカメと一緒に各社コンパニオンをパチリ。

　最近のビジネスシヨウは，通信・モバイル関連の展示会というイメージが強い。しかし以前は，デジタルカメラやカラープリンタなどデジタルイメージング関連商品がビジネスショウの花形だった時代もあった。新製品出展が多いだけでなく，アッと驚くような参考出品がこっそり出展されていたりして，取材する側もドキドキしたものだった。各メーカーは，この時期に合わせて新製品を開発し，5月のビジネスシヨウ出展で初めてユーザーに実機を見てもらい，そして6月のボーナス商戦に市場投入するという図式が成り立っていたのだ。

　しかし今回は，デジタルイメージング関連の大手メーカー出展が減少。デジタルカメラでは，カシオ計算機，京セラ，セイコーエプソン，ニコンの4社，インクジェットプリンタでは，セイコーエプソン1社のみと少し寂しい状況となっていた。出展製品も発表済みのものがほとんどで，取材する立場としては，やや物足りない印象を受けた。

　その中でも，盛り上がっていたのがセイコーエプソンのブース。同社が提案してデジタルカメラメーカーなどに標準化を呼びかけている新技術「PRINT Image Matching」を前面に出した出展で，来場者の注目を集めていた。

　同技術に対応したデジタルカメラで撮影すると，画像データに「色」「明るさ」などのプリント専用情報が書き込まれる。このデータを対応プリンタで印刷することで，元イメージに忠実な色再現が可能になるという。ブースでは，PRINT Image Matching対応プリンタ「Colorioプリンタ PM-790PT」や対応デジタルカメラ「Colorioフォト CP-920Z」を使って，さまざまなデモンストレーションが行われていた。

PM-790PTによるPRINT Image Matchingのデモ

Colorioフォト CP-920Z

　カシオのブースでは，5月10日に発表があったばかりのデジカメ新製品，8倍ズームレンズ搭載「QV-2900UX」と，3倍ズームレンズ搭載「QV-2400UX」が紹介されていた。

8倍ズームレンズ搭載QV-2900UX

3倍ズームレンズ搭載QV-2400UX

　昨年話題となった腕時計型デジカメ「リストカメラ」の後継機は，残念ながらビジネスシヨウに間に合わなかったようだ。しかし，今夏頃（6～8月）には，「カラーデータを取り込める新製品が登場する」（同社）とのことだ。この新製品では，液晶ディスプレイはモノクロ表示のままだが，将来的にはカラー化も検討しているという。

気分は「007」？カラーデータ対応リストカメラは，今夏発売予定

　ニコンのブースも，発表したばかりのデジカメ新製品を来場者にアピール。4月25日に発表した334万画素CCDで4倍ズーム搭載のデジタルカメラ「COOLPIX995」が注目を集めていた。COOLPIX990の後継機種で，独自の回転式レンズ鏡胴を採用したデザインは継承しながら，各部のスペック向上や機能強化が施されている。

COOLPIX995。その独特なスタイルには，根強いファンも多い

　2月の発表以来，発売が待たれていたレンズ交換式一眼レフデジタルカメラ「Nikon D1X/同D1H」も展示され，プロカメラマンやアマチュアカメラ愛好家の注目を集めていた。D1Xは547万画素CCDを搭載する「高画質追求モデル」，D1Hは5コマ/秒の高速連続撮影が可能な「撮影スピード重視モデル」として位置付けられる。2月の発表時には価格や発売日は未定ということだったが，同社ブースではD1Xが59万円で5月末の発売，D1Hが47万円で7月発売とアナウンスしていた。レンズ交換式一眼レフデジカメでは，10万～20万円台の普及価格の登場が期待されているが，発売の可能性については「将来的には出していきたいが，現在のところは予定なし」（同社）とのことで，ニコン一眼レフ（銀塩）ユーザーの筆者としては，少し残念だった。

マニア垂涎の的「Nikon D1X/D1H」

　京セラのブースでは，3メガピクセルの光学2倍ズーム機としては世界最小・最軽量という「KYOCERA Finecam S3」を紹介していた。会場では，実際に手にとって操作できるデモ機を数多く用意して来場者に実機を触らせることで，最小・最軽量というセールスポイントを強くアピールしていた。

世界最小・最軽量というFinecam S3

[西坂真人， ITmedia]

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