News 2001年11月22日 11:56 PM 更新

ミニコンポ?HDDレコーダー?DVD?PC?――1台4役以上の「bitPlay」(1)

ソニーお得意の新カテゴリー商品「bitPlay」が12月1日に発売される。音楽/映像/インターネットといったエンタテインメント機能を1台で行い,なおかつAV機器感覚で操作できるというシロモノだ。

 ソニーマーケティングは,12月1日よりマルチエンタテインメント・ターミナル「“bitPlay”DMT-PR1」を発売する。World PC EXPOやCEATEC,AUDIO EXPOなど今秋の各種展示会で参考出展され,注目を集めていたニューマシンだ。


マルチエンタテインメント・ターミナル「“bitPlay”DMT-PR1」

 同社お得意の新カテゴリー商品だが,ウリは音楽/映像/インターネットといったエンタテインメントの機能を1台で行い,なおかつAV機器感覚で操作できること。実際の中身はHDD/DVD-ROMドライブ/TVチューナーを内蔵してWindows 2000で動いているレッキとしたPCなのだが,これを“独自インタフェース”というベールで覆うことで,AV製品感覚で操作できる製品に仕上げている。

 なかでも注目されるのは,充実したオーディオ性能だ。CD/DVD/HDDなどの音楽データを,セレクタ,DSP,アンプ,フィルターを通過してスピーカーから出るまで全てデジタルデータで処理する「フルデジタルオーディオシステム」を採用している。

 さらにアンプには同社独自の「S-Masterデジタルアンプ」を搭載。最大50ワットの高出力プロセッサを2個搭載している。電源効率が高く発熱が非常に少ないデジタルアンプを使うことで,小型でしかもファンレスを可能にした。また,ドルビーデジタルやDTSのデコードなど音場処理を行うDSPにも,オーディオ専用の32ビットタイプを採用。とにかく,PC内蔵のサウンドカードとはレベルが違うのだ。


S-Masterデジタルアンプ用チップとオーディオ専用DSPで高音質を追求

 新開発のスピーカーは,オールアルミのキャビネットに3ウェイ・5ユニットを搭載。省スペースなタテ型で,本体とデザインを統一している。

 15インチの液晶ディスプレイは広視野角・高輝度・高速応答タイプを使い,TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)という独自方式でデジタル信号のまま映し出している。ディスプレイ本体は薄型で,本体やスピーカーとのデザインも統一されている。


薄型ディスプレイは広視野角・高輝度・高速応答タイプを使っている

 bitPlayのほとんどの機能を専用リモコンのみで操作できる。豊富な機能の操作ができるとあれば,さぞかしボタン数の多いリモコンになるのではと心配になるが,テレビのリモコン並みのシンプルさだ。


多機能を操作できるにしては,シンプルなリモコン

 その秘密は,中央に5つあるアイコンボタンにある。画面の下部には,常にこのアイコンが表示され,さまざまな機能を選ぶときにこのボタンの役割が変更される。このため,GUIメニューを見ながら十字キーとアイコンボタンだけで操作ができるのだ。


画面下に表示されたアイコンで,さまざまな機能を簡単に選択できる

 本体には40GバイトのHDDが内蔵されている。流体軸受モータを使った静音タイプが使われ,HDD特有の動作音もほとんどしない。

 このHDDの約20Gバイトを使うのが「HDDジュークボックス」。CDアルバムで約300枚分(約5,000曲)を記録できる。FM放送のエアチェックや音楽配信サイトから購入した音楽データも録音可能。HDDに記録した音楽データは,メモリースティックやネットワークウォークマンに転送して楽しむこともできる。

 また,DVD-ROMドライブを搭載しており,2つのスピーカーで仮想的にマルチスピーカー環境を作り出せる「デジタルシネマサウンド」機能により,臨場感あるDVD再生が行える。


デジタルシネマサウンドで,仮想的にマルチスピーカー環境を作り出せる

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