News 2001年11月22日 11:56 PM 更新

ミニコンポ?HDDレコーダー?DVD?PC?――1台4役以上の「bitPlay」(2)

 MDLPに対応したMDドライブも装備しており,4倍モードで最大320分(80分MD)の長時間録音も行える。ただしNetMDには対応していないため,CDからMDの録音は第1世代までとなり,HDDやメモリースティックのデータをMDに転送することはできない。

 


MDLPに対応したMDドライブも装備

 また,bitPlayにはTVチューナーが内蔵されており,TV番組をHDDに録画できる。つまり,HDDビデオレコーダーとしても使えるのだ。見逃したシーンを最大30分までさかのぼることができるタイムシフト機能も搭載している。記録方式はMPEG2(転送レート4Mbps)で,最大5時間(5番組)まで録画でき,内蔵タイマーで予約も可能。ただし,EPG(電子番組ガイド)には対応していない。

 さて,さまざまなAV機能を独自インタフェースのベールで覆ってきたbitPlayも,インターネット機能はPCのソフトを流用しており,WebブラウザにはInternet Explorerを,電子メールはOutlook Expressを使っている。


WebブラウザにはInternet Explorerを利用

 Web閲覧や電子メールを利用するには,やはりキーボードは必要,ということで,bitPlayには本体とデザインを統一したトラックボール付き専用キーボードが標準で付いてくる。このようにインターネット機能を使うときは,この製品がPCベースであったことを思い出させることになる。

 このキーボードだが,本体側の端子はミニプラグとなっているが,実はPS2方式で接続されている。「PS2はホットプラグに対応していないが,専用回路によって起動中の抜き差しができるようにした」(同社)。


トラックボール付き専用キーボード

 専用回路まで作る努力は評価したいが,素直にUSB方式のキーボードを使えば解決するようにも思える。これは,あえてユーザーに汎用品のキーボードを使わないようにしているのだろうか?

 そもそも,なぜワイヤレスキーボードにしなかったのかも疑問が残るところだ。bitPlayが提案しているイージースタイルでの操作に,有線の,しかもPS2のキーボードはあまりに似合わない。

 さて,一番ひっかかるのが,実売27万円という価格設定だ。Celeron800MHzでHDD40GバイトというPCとしての基本スペックを考えると,あまりに高価と思えるからだ。しかしこれも,デジタルアンプ内蔵ミニコンポ+HDDレコーダー(ビデオ/オーディオ)+DVDプレーヤー+液晶ディスプレイ+インターネット端末+α(隠れPC機能)と考えれば,お買い得感が出てくるのかもしれない。もちろん,それぞれの機能で少なからず不満は出てくるが,これらの機能が1台で済む省スペース性は,狭い家屋で暮らす日本人には(多分)お金には換えられない価値がるからだ。

 とはいえ,せっかくRGB出力を備えているのだから,液晶ディスプレイ/スピーカー無しで10万円台の廉価版も販売してもらいたいのだが……。

モデル名 “bitPlay”DMT-PR1
プロセッサ Celeron 800MHz
メモリ 128Mバイト
HDD 40Gバイト
OS Windows 2000 Professional
ドライブ DVD-ROMドライブ,MDドライブ(MDLP対応),MGメモリースロット
TV録画機能 映像:MPEG-2(転送レート:4Mbps),予約機能:最大5時間(5番組)
チューナー TV(VHF1〜12ch,UHF13〜62ch,CATV周波数対応,音声多重),FMチューナー
インタフェース アナログ入力(映像/音声)×1,S映像入力×1,アナログ出力(映像/音声)×1,S映像出力×1,ディスプレイ出力(付属液晶ディスプレイ用×1,RGB×1),100BASE-TX/10BASE-Tポート×1,モデム(56Kbps)×1,USB×2 ,i.LINK S400(6ピン×1,4ピン×1)
本体サイズ 375(幅)×91(高さ)×245(奥行き)ミリ
重量 6.8キロ
ディスプレイ 15型TFT液晶(1024×768ピクセル,サイズ:453(幅)×417(高さ)×215(奥行き)ミリ,重量:6.5キロ)
付属品 3ウェイ5ユニットスピーカー,リモコン,トラックボール付キーボード,音声認識用ヘッドセット
価格 オープン(実売予想価格27万円前後)

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[西坂真人, ITmedia]