News 2002年3月26日 11:57 PM 更新

パーソナルロボットの夜明けに向けて――「ROBODEX2002」が28日開幕

いよいよ,「ROBODEX2002」が開幕する。今,世界で一番熱いイベントはROBODEXかもしれない。

 2000年11月24日,世界初のパートナーロボット展「ROBODEX2000」の開幕に際して,発起人の土井利忠氏(ソニーデジタルクリーチャーズラボラトリー所長)は,「今後10年間は間違いなくロボットの時代」と宣言した。その言葉通り,ROBODEX以後のロボット業界は目覚ましいスピードで発展してきた。

 それまで,パートナーロボットという言葉はソニーの「AIBO」の代名詞のようなものであったが,この1年4カ月の間に各社から各種ヒューマノイド型ロボットが発表され,ペットロボットや作業用ロボットにもさまざまなバリエーションが出てきた。

 また,ROBODEXに登場したロボットたちも,進化をやめなかった。ホンダは,音声認識に対応し,ノートPCからもコントロールできる「ASIMO」を開発。ビジネス的にはまだ立ち上がっていないロボット業界において,レンタルビジネスの可能性にチャレンジしている。また,2足歩行ザクや,スーパーロボットなどのハイテク玩具が,ロボットブームの下支えをしたのも見のがせないだろう。

 前回は,パラパラを踊る「SDR-3X」の登場がイベントを盛り上げるのに大きく貢献した。今回も,ソニーの歌って踊れるようになった「SDR-4X」の登場を受けて,「ROBODEX2002」が開幕される運びになったわけだが,開幕に向けてのロボット業界の動きには,昨年と大きく異なるところがある。

 土井所長は,ロボット産業がパソコン産業を超える規模になるには「一番短くて10年,長くても30年」と話していた。だが,ROBODEX2002開幕直前に起こった新型ロボットの発表ラッシュは,「WORLD PC EXPO」など,IT系の大型展示会の前にPCメーカーが相次いで新製品を発表する姿と重なる。むしろ,勢いだけでいえば,既にパソコン業界を超えてしまったとも言える。

 ROBODEX2002では,SDR-4XやASIMOといった“メジャーどころ”のほかに,千葉大・野波研究室の「地雷探知ロボット COMET-II」や東工大・広瀬研究室「空気圧駆動ヘビ型ロボット」,法政大・高島研究室「のんきな父さん」など多彩なロボットが登場する予定。さらに,「走るAIBOは可能か?」と題した興味深いトークショーもセッティングされるなど,見所は多い。

 ROBODEX2002の開催期間は3月28日〜31日までの4日間。27日には報道関係者向けの内覧会が行われる。会場はみなとみらい・パシフィコ横浜。詳細は,ROBODEX2002の公式サイトに。

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[中村琢磨,ITmedia]

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