News 2002年3月29日 10:18 PM 更新

ROBODEX2002で一番人気のロボットは?

ROBODEX2002には,エンターテインメントロボットだけでなく,産業用,医療用などさまざまなタイプのロボットがいる。でもやっぱり,ダントツで人気なのは……。

 3月28日より一般公開が始まったパートナーロボット博覧会の「ROBODEX2002」。パシフィコ横浜の展示会場は,平日にもかかわらず大盛り上がり。この日,あいにくの天気にも関わらず,開場前には約800人が列を作ったという。なお,運営事務局によれば,28日の来場者数は1万1612人だった。

 さて,そんなROBODEX2002で,一番,注目を集めているロボットは……といえば,やっぱりヒューマノイドロボットがダントツ人気のようだ。ソニー「SDR-4X」やホンダ「ASIMO」のデモンストレーションがはじまると,ブースに近寄ることも,もはや困難。ROBODEX2002では,前回に比べてヒューマノイドロボットの出展が増えているが,それでも,SDRとASIMOの人気は衰えを全く見せない。


前回に引き続き,大人気のSDR。今回,ソニーは「SONY DRREAM THEATER」と銘打ち,マジックショーのような舞台を用意しているのだが,SDRのショーを間近で観るには,ほかを捨てて,場所を確保するしかないだろう。


ずいぶんいろいろなところで見かけるようになったとはいえ(日本科学未来館など),一般にはまだまだ馴染みが薄いようだ。今回は,本邦初公開,ASIMO3台(人?)によるコンビネーション デモンストレーションも披露された。

 また,富士通が開発した技術開発用途のロボットプラットフォーム「HOAP-1」も“2強”ほどではないが,大勢の注目を集めている。SDRやASIMOに比べると,その性質上,わりと地味な存在のHOAP-1であるが,やはり2足歩行ロボットへの関心は高いようである。  


どの写真も,ロボット本体が写ってなくて申し訳ありません。だって近寄れないんだもん……(涙)


こちらは,メインステージで行われた日本文理大学の2足歩行ロボット「メカロボ」のデモンストレーション風景。大入りである。メカロボは,コンピュータを使用せず,ジャイロ×2だけで2足歩行をさせているのが特徴。サッカーボールをいくつも持っているが,ボールを投げたりするわけではなく,「転倒時の衝撃を柔らげるためのもの」だとか


2足歩行で忘れていけないのが,京都大学生が開発した「マグダン」。ロボフェスタ神奈川では,通路にムリムリ出展していたマグダンだが,今回はちゃんとマイク付きでプレゼンできるようになった。当初よりプッシュしていた記者としては嬉しい限りだ

アドレナリン全開こどもたちは……

 2足歩行ロボットといえば,“アレ”を忘れてはいけない。そう,ZDNNでも大フィーチャーしたタカラの「スーパーロボット DREAM FORCE 01」である。平日とはいえ,こどもたちは春休みの真っ最中。ロボットラジコンを見つけてアドレナリンが“出まくった”こどもたちのバトルは必見? そのほか,玩具系メーカーのブースは軒並み,こどもたちの憩いの場と化していた。


イマイチな攻撃しかできないこどもたちから,思わずコントローラを奪い取りそうになってしまった(笑)


やっぱり女の子は,こういった可愛らしい玩具のほうが好み?


こどもの聖地(?)バンダイブース。ピチピチゴンザレスとじゃれあう姿は,ここを自分の家のリビングルームと勘違いしているとしか思えない。普通の玩具売り場じゃこんなことできないから,しょうがないのかも

 そのほか,先日の記事でプッシュした大学関係のブースにも大勢の来場者の姿が。歩かないけど,SAYAちゃんも,いちおうヒューマノイドロボットだから? とりあえず近づいてみると……。


なんと,SAYAちゃんが生首に……と思ったら「メンテ中」とのはり紙が。やっぱりちょっと心臓に悪いです。この写真

 そういえば,先日の記者会見の時,韓国からやって来たという記者が「日本人はヒューマノイドロボットに入れ込みすぎだ」と指摘していた。これに対して,本田技術研究所の平井和雄常務は「小さいころから,(ヒューマノイドロボットが好きになるように)刷り込まれている」と答えていたが,それは鉄腕アトムやガンダムといったアニメの話だけではない。

 その記者も,開場を取材すれば,日本人がいかに2足歩行に夢を抱いているか分かるだろう。このROBODEX2002の会場がまさに,“刷り込み”が行われている現場なのである。

みんなはどんなロボットが欲しい?

 会場内では,ROBODEX協賛の講談社が,「コミックボンボン」など同社発行の雑誌で募集したロボットのイラストが張り出されている。想像力豊かなこどもたちが描くロボットは,ある意味,会場内で最も先進的かもしれない。特にロボットのジャンルは限定したわけでもないようなのに,ほとんどがヒューマノイドロボットである点は見のがせない。


こちらが最優秀作品。ロボット単体のイメージだけでなく,世界観まで描いた作品は,これぐらいだった。スケールの大きさが受賞の決めてか


「少年マガジン」誌上でも応募を受け付けたせいかどうかは分からないが,どう考えてもこどものものとは思えない作品も。そのクオリティからいっても,どうやら,“大きなお友達”からの応募のようだ。こういった作品を排除せず,ちゃんと会場に展示した運営事務局に拍手を送りたい(?)

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[中村琢磨,ITmedia]

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