News 2002年4月4日 11:28 PM 更新

世界最薄の名刺サイズデジカメ「eyeplate」の実力は?(1)

富士フイルムアクシアの“世界最薄”デジタルカメラ「eyeplate」が話題を集めている。常に持ち歩くことができる“真のウェアラブル・デジカメ”に仕上がっているかどうか,チェックしてみた。

 4月1日に発売された富士フイルムアクシアの“世界最薄”デジタルカメラ「eyeplate」。厚さ6ミリの名刺サイズで重さが35グラムというこの“軽薄短小”VGAデジカメが,話題を集めている。衝動買いの範囲(?)である1万円前後で買えることもあり,品切れのショップも出ているほどだ。  本当に気兼ねなく常に持ち歩くことができる“真のウェアラブル・デジカメ”に仕上がっているかどうか,早速入手してチェックしてみた。


名刺サイズデジカメ「eyeplate」

 eyeplateのベースモデルは,米国マサチューセッツ州にあるSMaL Camera Technologiesというベンチャー企業が開発したもの。2001年のCESでお披露目され,その年の“BEST OF CES”も受賞している。CES会場でお披露目されたモデルにはMMCスロットを搭載していたが,eyeplateでは8Mバイトの内蔵フラッシュメモリのみとなっている。この内蔵メモリにVGA(640×480ピクセル)で26枚,QVGA(320×240ピクセル)で101枚の撮影が可能だ。


 本体のサイズは85.6(幅)×54(高さ)×6(厚さ)ミリの名刺サイズ。重さも35グラムと軽量だ。ただ,単に小さいだけなら,エヌエイチ・ジャパン・ホールディングスの「Che-ez! SPYZ」のように60(幅)×38.6(高さ)×15(厚さ)というZIPPOライター並みのサイズがある。eyeplateのすごいところは,6ミリというその厚さだ。名刺ケースにもすっぽり入ってしまうこの厚みによって,ワイシャツの胸ポケットやジーンズのポケットに入れても,ほとんど気にならない。


このサイズのお約束,名刺ケースに入れてみました

 “世界最薄”に一番貢献しているのは,バッテリーだ。デジカメで一番場所をとっているのがこのバッテリーなのだが,これを小型化すると動作時間に影響してしまう。eyeplateでは,単位体積あたりの電力容量が大きく,形状の自由度が高いリチウムポリマー充電池を採用しており,同社によると充電池の厚さはわずか1ミリしかないという。「さらに,SMaL Camera Technologiesが開発した省電力型のCMOSセンサーを採用しており,同画素のCMOSセンサーに比べて約1/6の省電力化に成功した」(同社)。


省電力のCMOSセンサーを採用。レンズはポップアップ式

 バッテリーの充電は,USB経由で行われる。画像転送の間に充電も一緒に行えるという仕組みだ。スペック上ではフル充電で約500枚の撮影が可能とあるが,メモリぎりぎりまで撮影してもバッテリーの消耗はほとんどなく,画像転送でUSBに接続している時間だけでもフル充電状態となる。デジカメでバッテリーをほとんど気にしないでいいというのは,思いのほか便利だ。

気になる画質は……

 このように,大きさやバッテリー持ち時間は申し分ない。気になる画質はどうだろうか。

前のページ | 1/2 | 次のページ

[西坂真人,ITmedia]