News 2002年6月10日 09:54 PM 更新

次世代SCSI規格「Serial Attached SCSI」は2004年に登場

日本マックストアが6月10日、Ultra320 SCSI対応HDD「Atlas 10K III-U320」の製品説明会を実施。同社のSCSI製品ロードマップや、次世代SCSI規格として注目されているSerial Attached SCSIの動向を紹介した

 日本マックストアは6月10日、高速SCSI規格「Ultra320 SCSI」対応HDD「Atlas 10K III-U320」の製品説明会を販売店向けに実施。その中で、同社のSCSI製品ロードマップや、次世代SCSI規格として注目されているSerial Attached SCSIの動向が紹介された。

 Ultra320 SCSIは、従来のUltra160 SCSI(最大転送レート160Mバイト/秒)に代わる最新の高速SCSI規格。最大データ転送速度はシングルチャネルで320Mバイト/秒となり、パラレル規格としては最大のパフォーマンスを持つ。なお、デュアルチャネルコントローラを使用した場合は640Mバイト/秒のデータ転送速度も可能になる。

 同社は今年4月にUltra320 SCSIに対応したHDD「Atlas 10K III-U320」の量産出荷を開始した。同製品は、回転数が1万回転/分で平均シークタイムは4.5ミリ秒、最大データ転送速度は55Mバイト/秒となる。同社のロードマップによると、今年後半には36Gバイト/プラッタの「Atlas 10K IV-U320」を出荷する予定。4プラッタ/146Gバイトの容量までサポートし、最大データ転送速度は72Mバイト/秒となる。さらに今年第4四半期には、1万5000回転/分をサポートしたAtlas 15K Ultra320 SCSIを市場に投入していくという。


Ultra320 SCSIに対応したHDD「Atlas 10K III-U320」

 同社カスタマサポートエンジニアリングマネージャーの斎藤勉氏は、今後のHDD市場について「エンタープライズ市場では2002〜2003年にかけてUltra320 SCSIが主流となり、2003年からはUltra640 SCSIも登場。同市場におけるパラレルSCSIのシェアは2005年で65%を占めるなど、パラレルSCSIが中心となる流れは今後も大きく変わらない」と語る。

HDDインタフェースの流れは、“パラレル”から“シリアル”へ

 しかし、HDDインタフェースの流れは、“パラレル”から“シリアル”に移行しつつある。従来のSCSIに使われてきたパラレルバスは、信号をパラレルに転送するため、全ての信号の同期を取るのが難しいという問題があった。また、パラレルSCSIのインタフェース高速化にも限界があった。

 そこでパラレル方式にかわる次世代のSCSI企画が求められていたのだが、その大本命が昨年11月に発表されたシリアルSCSI規格「Serial Attached SCSI」だ。シリアル接続では信号を同期化する必要がなくなるため転送速度が速くなり、使うピンの数が少ないためケーブルやコネクタも簡略化できるといったメリットがある。斎藤氏によると、2004年にSerial Attached SCSI対応製品が登場し、2005年にはエンタープライズHDD市場全体の9%にまでシェアが拡大するという。

 Serial Attached SCSIは、20年間使われてきたSCSIの多くの資産(管理ユーティリティや多くのOSでのサポートなど)を生かしながら、今年の後半に登場するシリアルATAと共存できるのが特徴。Serial Attached SCSIとシリアルATAのHDDは物理的に同じ仕様となるため、ケーブルやコネクタなど部品を共通化することができる。

 「シリアルATAとの部品共通化によって、全体的なコストダウンがはかれる。また業界標準規格なので、広範囲なサポートが保証される。さらに、シリアルATAでは2004年には約380Mバイト/秒、2007年には750Mバイト/秒というパフォーマンスロードマップが確立されているが、物理的な仕様が同じSerial Attached SCSIでも、このロードマップに沿った製品提供が行われる」(斎藤氏)。

 Serial Attached SCSIは、高速化が進むにつれて厳密な信号とデータの整合性が求められていたパラレルSCSIの問題を解決するだけでなく、少ない信号線で利用できるためケーブルを細くすることができるため、コネクタもコンパクトになるためケース内のエアフローが改善され、熱対策にも効果を発揮する。また、小さなコネクタを使用していることで、1つのドライブでデュアルポートに対応できるといったメリットも持つ。

 「Ultra320 SCSIで業界標準策定の原動力となった当社の重要なリソースが、Serial Attached SCSIの物理層定義にも使われている。Ultra320 SCSIだけでなく、この次世代SCSI規格の策定にも当社は重要な役割を担っている」(斎藤氏)。

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[西坂真人, ITmedia]

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