News | 2002年10月3日 03:39 PM 更新 |
記録型DVDドライブは今のところ、デスクトップパソコンの5インチベイに内蔵できるタイプの製品が主流で、ノートPCで使用できるスリム型の製品はほとんどない。このため、民生用のDVDレコーダでは、PC用の5インチタイプの記録型DVDユニットをカスタマイズしたものか、その同等品を採用していることが多い。
しかし、最近では記録型DVDドライブの価格が下がり、PCへの搭載も進んだ。当然、メーカーの目はノートPCで搭載できる「スリム型」の開発に向かっている。実際、東芝が「SD-R6012」というスリム型のDVD-R/RWドライブの出荷を開始。これはDVD-RとDVD-RWが1倍速で記録できるとされる。
幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2002」でも、パイオニアと松下電器産業がスリム型の製品を参考出展。ミツミ電機がスリムドライブ用の光ピックアップを参考出展していた。
パイオニアが展示していたのは、厚さ12.7ミリのスリム型DVD-R/RWドライブ「DVR-K11RZ」と、スリムドライブ用のメカユニット「CV-DTU101」など。DVR-K11RZは、書き込み速度が、DVD-R/RWともに2倍速、CD-Rが16倍速、CD-RWが10倍速。読み出し速度は、DVDが8倍速、CDが24倍速という製品だ。同社によるとこの製品は現在開発中で、「年末にはサンプル出荷を始めたい」という話だった。
松下電器産業では、DVD Multiに対応したスリム型のドライブが参考出展されている。トレイ型の「UJ-810」とスロットイン型の「UJ-815」の2種類が展示され、書き込みスピードなどのスペックは両者ともに共通。書き込みスピードは、DVD-Rが2倍速、DVD-RWが1倍速、DVD-RAMが2倍速、CD-Rが16倍速、CD-RWが4倍速。読み出しは、DVDが8倍速、CDが24倍速の製品だ。
同社では年末の出荷を目指し、現在鋭意開発中と話している。ただ、この製品はOEM用なので、当初はPCメーカーを中心に出荷される。単体発売は、OEM出荷が開始された後になりそうだ。
ミツミ電機では、スリムドライブ用の光ピックアップを参考出展していた。このピックアップの特徴は、DVD-R/RWとDVD+R/RWおよびCD-R/RWの記録に対応し、DVDマルチリードに対応している点にある。すでにサンプル出荷中だそうだが、DVD-R/RWおよびDVD+R/RWへの最大書き込み速度などのスペックは、公開できないとのことだった。
記録型DVDドライブは、今後はノートパソコンでも採用が進むことが予想されている。このためスリム型の開発は、各社が急ピッチで行っており、ここに挙げたメーカー以外でも、数社が開発中と噂されている。今回の展示から見て、来年には各社からスリム型の記録型DVDドライブがリリースされることになりそうだ。
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