News 2002年11月20日 07:42 PM 更新

COMDEXで“どうにか”見つけた面白いモノ

目新しいモノがない今年のCOMDEXだが、会場をくまなく見て回れば、そこは歴史あるCOMDEX、ちゃんと面白グッズはあるものだ

お堅い日本企業で見つけた癒しグッズ

 ミツミ電機といえば、高周波関係のフロントエンドや、GPSのアンテナなどが頭に浮かぶ部品メーカーだ。例年であれば、大きなブースを構えて、OEM用の各種パーツをCOMDEXでも展示している。

 そのミツミも、IT不況のあおりを受けてか、出展ブースは小規模とはなっているが、NECや日立製作所などの大企業が出展を取りやめているのと比べれば、富士通と同規模のブースを構えているのだから、決して小規模と言ってはいけないのだろう。  


ミツミ電機ブース

 さて、そのミツミのブースにGPS関連で新しいものでもないかと立ち寄ったのだが、なんと最初に目に飛び込んできたのは、お堅いミツミには似つかわしくないロボットバードだ。このロボットバード、名前を「The Talking PC Mascot」と言い、USBでPCへ接続するとメールの読み上げを行ってくれるのだ。


The Talking PC Mascot

 そう、過去にNTT東西がフレッツISDNのキャンペーンで新規ユーザーへ配布していた、「メール読みマウス」と同じ機能をもったマスコットロボットだ。しかし、メール読みマウスは単なるメールの読み上げだけしかできなかったが、このThe Talking PC Mascotでは、ボイスメモ機能や、あらかじめ内蔵されている単語による「チャット機能」なども装備されている。加えて、羽をばたつかせたり、尾っぽが動いたりと愛嬌たっぷり。昨今はデスクトップでも癒し系グッズがはやりだが、その主役候補の可能性十分だ。


デスクの上に置くとこうなる

 このPC Mascotの制御は、接続したPCから行える。専用のドライバももちろん付属してくるので、メールの着信と共にLEDが点灯したり、スケジューラとの連動によって、指定時間になるとLED点灯やメッセージを発して知らせてくれたりする。癒すだけではなく、仕事もちゃんと手伝ってくれる“できるヤツ”でもあるのだ。

 このPC Mascot、残念ながら現時点では米国のみでの販売とのこと。COMDEXデビュー記念で、特価49.99ドルで販売されていた。たまたまブースに居た開発者の九州ミツミ 開発プロジェクト担当の田添直樹氏にお話を伺ったところ、日本での発売はやはり未定とのこと。ただ、ミツミは日本ではOEM販売に徹しており、現在のところOEM先は決まっていないからというのがその理由だった。OEM先や販売ルートが確立されれば、日本でのデビューもありえそうだ。


開発者の田添直樹氏

 ちなみに、米国版のPC Mascotは、英語でしか喋ってくれないのだが、かなりひょうきんな声で喋っていた。日本語化の際は、ぜひこの声はそのままにして欲しいものだ。  

自作派にはこたえられない自走ロボットキット

 「BASIC Stamp」というデバイスをご存知だろうか? ご存知であればかなりの自作派だと思うが、デバイス自体は秋葉原のパーツショップなどでも、容易に入手できるワンチップマイコンだ。名称の通り、ワンチップマイコンにありがちなアセンブラなどの言語ではなく、BASICによってプログラムできるのが、このチップのミソだ。

 このBASIC Stampを用いたロボットのキットが各種販売されていた。もちろん、BASIC Stampチップを開発したParallax社純正のロボットキットだ。Parallax社のブースでは、組み立て終わった各種ロボットが、自走したり、2足歩行をしたりと、楽しいデモが行われていた。記者の選ぶ今回のCOMDEX土産ベストチョイスである。


2足歩行型のBASIC Stampによる自立ロボット


車輪走行型のBASIC Stampによる自立ロボット2種類


赤外線センサーを装備した車輪走行型自立ロボット

 来年は鉄腕アトムの誕生の年でもあり、日本国内ではさらなるロボットブームが到来するのは間違い(?)ない。子供たちにとっては、実際に動作するロボットによって、プログラムの面白さや楽しさを身近なものとして学ぶこともできるのだから、これは最適の教材と言ってもいいだろう(もちろん、オヤジ世代のおもちゃとしても、最高なのは言うまでもない)。


車輪型ロボットのキット3種類は、比較的組み立ては簡単


2足歩行型ロボットは、やはり組み立て難易度が高い

 日本での販売も行ってほしいところだが、ロボットに限らずParallax社のBASIC Stampを利用したキットは、かなり種類が多いため、他の実用的なキットも含めて同社の通販を利用することで、日本からも発注は可能だ。

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[清水隆夫, ITmedia]

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