News 2003年1月28日 11:59 PM 更新

“シロガネーゼ”はメッセンジャーがお気に入り

マイクロソフトが1月28日に行った「MSN 8」のプレス向け説明会では、MSN 8のイメージキャラクタの女性が登場。30−40代の主婦層に絶大な人気を誇るカリスマモデルを起用した理由とは?

 マイクロソフトが、インターネットサービスの最新版「MSN 8」日本語版の提供を開始した(別記事を参照)。

 今回の新サービスが目指すのは「家族で使うための、安全で簡単なインターネットサービス」。そしてターゲットユーザーは、ズバリ“主婦層”だ。

 マイクロソフト社長の阿多親市氏は「MSN 8に含まれるいくつかのサービスには、家庭の主婦や子育てを行う女性の意見を多く取り入れており、それを実現できるサービスを盛り込んでいる。Windows 95の発表から8年経過したが、当時未婚だった当社の女性社員も、結婚して子供を持ち、子育てをしながら働いている。そういった環境の中で、家庭での楽しいインターネットの使い方、子育てなどにプラスになるようなものを提供するものは何なのか。人々の可能性を広げる、人々の潜在能力を具現化するためのサービスがMSN 8」と語る。


「MSN 8には家庭の主婦や子育てを行う女性の意見を多く取り入れた」と語る阿多親市社長

 主婦層を取り込めば、夫も含めて家族全員がMSN 8のサービスに参加してくる。ただし、新しいインターネットサービスだからといってすぐに飛びつく“IT好き”の主婦は、そうめったにいるものではない。

 そこでマイクロソフトが新サービスのイメージキャラクタに選んだのが、モデルの黒田知永子さんだ。


MSN8のイメージキャラクタとして起用されたモデルの黒田知永子さん

 男性読者にはあまり馴染みがないかもしれないが、黒田さんはそのライフスタイルやファッションセンスなどが30−40代の女性の共感を呼び、人気を集めているカリスマモデルだ。なぜ黒田さんが30−40代の主婦層に絶大な人気を誇っているのかは、彼女の経歴を見れば分かる。

 バブルの香り漂う1980年代、黒田さんは20代向け女性誌「JJ」の専属モデルとして活躍した後、結婚・出産のため29歳でモデルを一時引退。主婦業に専念していたが、1995年に30代主婦向けの新女性誌「VERY」が創刊するにあたって37歳でモデル業に復帰し、優雅なマダム生活を送る“シロガネーゼ”の象徴として活躍。2002年には40代向け新女性誌「STORY」のイメージキャラクターも務めている。年齢を重ねながらも輝きを失わないその姿に、“結婚しても現役で輝き続けたい”と願う同世代の主婦はあこがれてしまうというのだ。

お気に入りは“メッセンジャー”

 プレス向け説明会にはその黒田さんも登場し、自らの体験談を交えて新サービスを紹介した。

 「主人も娘もコンピュータを使っていろいろやっております。私はちょっと文明の利器に立ち遅れた“アナログなタイプ”なんですけど、MSN 8を(マイクロソフトから)貸してもらって家で試してみています」と黒田さん。

 MSN 8の豊富な機能の中では「1番ビックリしたのは“メッセンジャー”。これは家族が離れていたり、例えば遠距離恋愛している人などにはすごくいいなあと、ちょっと感激しました」と、お気に入りの様子。

 「そのほかでは(オンライン百科事典の)エンカルタがよかった。先日、宿題をしていた娘が『ママ、酸性雨って何?』と聞いてきた。『酸性雨?木が枯れるのよ』というのではどうしようもないので、早速(エンカルタを)活用させてもらいました。こういうものをどんどん使って、家族やお友達や周囲とどんどんコミュニケーションをとっていけるようになったらすごくいいなあと思っています」(黒田さん)。


プレス向け説明会の終了後には、阿多社長と黒田さんの2ショットも。合併会見でもないのに「握手してくださーい」のカメラマンの指示に、「えっ、握手ですか……」とテレながらもニコニコの阿多氏(44歳)。そうか、黒田さん(41歳)は、同世代主婦の“旦那”にもアピール効果が高いのですね>マイクロソフト様



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▼ 「MSN 8」日本語版リリース

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[西坂真人, ITmedia]

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