News | 2003年2月18日 08:36 PM 更新 |
ワールドワイドでナンバーワンの無線LANベンダーはどこか?
この答えは見方によって変化するが、ソリューションを含めたエンタープライズ向け製品のシェアではCisco Systemsがナンバーワン。そして無線LANカードやアクセスポイントなどの機器販売を中心とするコンシューマー市場では、2001年までは日本のメルコがトップシェア(約23%)を奪っていた。しかし米国での需要が伸びた結果、現在、Linksysがトップベンダーの座に就いている。
そのLinksysは米国で18日午後から開催されるIntel Developer Forum Spring 2002(関連記事)で、SOHO向けのワイヤレスアクセスポイント「Pro Connect II」を展示する。Pro Connect IIはIEEE802.11a/b/g対応のデュアルバンド・トリプルスタンダード対応製品で、異なるスタンダード間のネットワークブリッジを行え、Transmit Power ControlやDynamic Frequency Selection機能を備える。セキュリティ面でもVPNのエンドポイントやインターネットアクセス制限、ワイヤレスフィルタといった機能を持っている。
内部にネットワークプロセッサとしてIntelテルのXScaleコア内蔵のIXA422を搭載。高いセキュリティ機能とパフォーマンスを両立させている。製品の投入は今年第2四半期からで価格は未定。しかし、関係者によるとLinksysは2月下旬から3月上旬には、IEEE802.11a/b/gへと急速に舵を切るという。第2四半期が始まる4月には、トリプルスタンダード機が米国で店頭に並ぶことになるだろう。
日本ではメルコが高いシェアを持っているが、トリプルスタンダードへの移行には慎重な姿勢を見せている。対してLinksysは、日本でも4月からトリプルスタンダード機を本格的に投入していく腹積もりのようだ。
Linksys日本法人代表取締役の中林千晴氏は「突き詰めれば、シングルバンドもデュアルバンドもシリコンのコストはほとんど同じ。RFモジュールのコストが多少余分に必要な程度。今年終わりから来年の初めにかけて、デュアルバンド・トリプルスタンダード化は急速に進む」と話す。それに先立ち、先行して製品を投入することで市場を牽引していこうという姿勢だ。
一方、1月9日に発表済みのWireless Digital Media Adapterは、UPnPに対応したMP3/WMA/JPEG再生端末。802.11bに対応しており、プロセッサとしてPXA250を内蔵する。こちらも発売は第2四半期の予定だが、日本での発売は未定。
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