News 2003年4月3日 10:08 PM 更新

ニチメン/NHJ、iRiverの携帯オーディオ新製品発表

ニチメンとエヌエイチジェイが、韓国iRiverの携帯オーディオ新製品を4月中旬から順次発売する。“CDタイプで世界最薄”から“1GBフラッシュ内蔵スティック型”など多彩なラインアップを用意。iRiverには、Media2Go製品の開発状況も聞いた

 ニチメンとエヌエイチジェイは4月3日、韓国iRiverの携帯オーディオ製品群を4月中旬から順次発売すると発表した。製品ラインアップは、CDプレーヤー型(2機種)/フラッシュメモリ内蔵スティック型(4機種)/HDD内蔵型(1機種)の3モデル7機種。価格はすべてオープン。


韓国iRiverの携帯オーディオ製品群

 全モデルが、MP3/WMA/ASFといったさまざまな圧縮オーディオ形式を再生できる「Multi-CODEC」に対応。またファームウエアをアップグレードすることによって、次世代の新圧縮フォーマットにも対応できるのも、iRiverの携帯オーディオの特徴。「MP3に代わる技術といわれている“OggVorbis”にも、ファームのアップグレードで対応できる」(ニチメン)。

 そのほか、全モデル共通で。39カ国の言語で表示可能なマルチランゲージ対応のLCDディスプレイを搭載。FMチューナーを装備し、Sennheiser製の高性能インナーイヤー型ヘッドフォンや、ネックストラップなどを同梱する。

フラッシュメモリ内蔵スティック型MP3/WMA/ASFプレーヤー「iFP-300」シリーズ

 「iFP-300」シリーズは、フラッシュメモリ内蔵のスティック型MP3/WMA/ASFプレーヤー。「iFP-380T」(128MB、4月発売)/「iFP-3390T」(256MB、5月発売)/「iFP-395T」(512MB、6月発売)/「iFP-399T」(1GB、6月発売)など、内蔵メモリの容量が違う4機種がラインアップされる。サイズは約35(幅)×26.7(奥行き)×91(高さ)ミリ、重さは35グラム(本体のみ)と軽量コンパクトだ。


軽量コンパクトなスティック型「iFP-300」シリーズ。容量が違う4機種がラインアップされる

 音楽データの書き込みは、PCとUSB接続(USB1.1)で行うほか、リアルタイムMP3エンコード機能によってライン入力からダイレクトにMP3データへも変換できる。PCとの接続には専用ドライバが必要。FMチューナのほかボイスレコーディング機能(AGC対応)も装備し、FMラジオの録音も行なえる。電源は単3形電池(アルカリ推奨)1本を使用。

 価格はオープンだが、実売は128MBの「iFP-380T」が2万5000円前後となる見込みで、ほかの3機種は未定。フラッシュメモリ内蔵の携帯オーディオプレーヤーでは、おそらく初めてとなる1GBタイプ(iFP-399T)の価格が気になるところだ。

 「高額な1GB版はプレミアム商品と位置づけ、少量しか生産しない予定。特定のユーザー向けにネームやロゴを入れるなど、特別仕様で提供する。価格は10万円を切るぐらいになるだろう」(iRiver)。

世界最薄のMP3/WMA/ASF対応CDプレーヤー「SuperSlimX」

 「SuperSlimX iMP-500」「同550」は、「CDタイプのMulti-CCODECプレーヤーとしては世界最薄」(ニチメン)という厚さ13.7ミリのスリムタイプのMP3/WMA/ASF対応CDプレーヤー。iRiver独自開発の強力耐衝撃機能「Shock Free System」を搭載する。


「SuperSlimX iMP-500」

 iMP-500と同550の違いは、ボディ形状とアンチショックバッファリングの時間。500のバッファリングが最長3720秒(WMA)なのに対して、550は最長1800秒(WMA)と約半分になっている。サイズは500が約128(幅)×135.5(奥行き)×13.7(高さ)ミリで重さが197グラム(本体のみ)、550が約130.5(幅)×140(奥行き)×13.7(高さ)ミリで重さが193グラム(本体のみ)。


「SuperSlimX iMP-550」。500との違いはボディ形状とアンチショックバッファリングの時間

オプティカル出力端子を装備し、MDなどへダイレクト録音が可能。電源は内蔵型ニッケル水素充電池を使用。iMP-500が4月中旬、iMP-500が5月から発売する予定。価格はオープンだが、実売は両機種ともに2万5000円前後となる見込み。

HDD内蔵携帯オーディオプレーヤー「iHP-100」

「iHP-100」は、10GBのHDDを内蔵した携帯オーディオプレーヤー。ボディ前面にバックライト付き大画面STN液晶ディスプレイ(128×160ピクセル)を搭載する。サイズは60(幅)×105(奥行き)×19(高さ)ミリとiPodどほぼ同じで、重さが160グラムとiPodより25グラム軽い。


HDD内蔵携帯オーディオプレーヤー「iHP-100」

ヘッドフォン出力、ラインレベルのアナログ入出力に加え、S/PDIF光入出力をサポート。リアルタイムMP3エンコード機能を備え、音声入力からダイレクトにHDDへ記録できる。PCとの接続はUSB 2.0に対応し、高速なデータ転送を行える。電源はリチウムポリマー充電池を使用し、最大約16時間30分の連続再生が可能。

 価格はオープンだが、実売は5万円前後となる見込み。4月中旬から発売する。

Media2Go対応製品は今秋発表・年末発売。有機EL搭載も?

 さて、iRiverといえば、Microsoftが提唱する「Media2Go」の製造パートナーの1社でもある。Media2GoはディスプレイとHDDを搭載、Windows CE.NETベースでWindows Media/MP3/MPEG-4などのメディア再生をサポートする小型メディアプレーヤーだ。

 同社のMedia2Go製品の開発状況を、グローバルマーケティングマネージャーの金台植氏に個別に聞いてみた。

 「Media2Goの開発は順調に進んでいる。今年の10月ごろに第1弾製品を発表、年末には発売できるだろう」。

 「HDDは2.5型で10−20GBの容量のものを搭載する予定。1.8型も検討したが、それほど小型化に貢献しないことから、製品がこなれている2.5型にした。大容量のMicroDriveや超小型HDDなどがCeBITなどで発表されているが、DataPlayの失敗もあるので(超小型HDDは)慎重に検討したい」。

 「ディスプレイはいくつか候補があり、その中の有力なものに有機ELディスプレイがある。画面サイズは1.5型程度。省電力性を考えると、あまり大きなサイズは載せられない。もし有機ELを搭載するなら、メーカーは三洋電機(Kodak)かSamsungの2社に絞られるだろう。Media2Goの価格は、今のところ未定」。

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[西坂真人, ITmedia]

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