News：っぽいかもしれない：「ベルリナー式円盤蓄音機」を作ってみた

News：アンカーデスク

2003年5月1日　03:44 PM 更新

　記録用のメディアは、CD-ROMっぽいディスク、ソノシートみたいなディスクは、用意されているけど、すぐに使い果たす。これについては最後に。

　マニュアルのほとんどのページは組み立ての説明に割かれているので、それを見ながら、やれば大丈夫。「◯年の科学」のころはマニュアルなんか見ないぞっていう主義の人もいたかもしれないけど、これは、さすがにちょっと辛い。

　振動子は紙コップだ（付属している）。底の真ん中に穴を開けなきゃいけないのだけど、その型紙はマニュアルのすみっこに印刷されていて切り抜いて使う。このへん、「◯年の科学」っぽくていい。型紙の裏側はちゃんと印刷がよけられているので大丈夫。

　振動子と平行に針のためのパイプ（振動を伝える部分だ）を貼りつけて、その先に針をさしこむ。

　針はごく普通の縫い針である。こいつは消耗品だ。録音再生のたびにすり減ってしまう。先が鈍ってきたら、市販の縫い針（型番はマニュアルに記されている）を買ってきて交換だ（*4）。

　針カバーという名前のスポンジもついているので、使うとき以外は刺しておこう。少なくとも組立中はないと危ない。

　紙コップの口にはさらに「ラッパ」がついて、こういう形になる。カップヌードルの丼ではいけないのかなど、実験したくなるところ。

　録音再生を行う心臓部は、無電源なのだけれど、ターンテーブルを回すモーターは電動だ。

　電線のつなぎ方はこの通り。ねじるだけ。私なんか、ここでハンダづけしたくなってしょうがないんだけど、その必要はないことになっている。

　シャーシにはポッチがついているので、それを使って、きちんと引き回しを行う。中でベルトが回ったりするので、電線を遊ばせておくと危ない。

　できあがった蓄音機。組み立てに要した時間は、写真を撮りながらでちょうど1時間だった。

　組み立てが終わっても、部品がこれだけ余る。ちょっとびっくりしたのだけど、これはそれであっている。左から調整用ゲージ（これからつかう）、CDディスクを使うときにアダプタ、ナット回し（工具）なのだ。このほか、コップに穴を開けた押しピンもあまるけど、これはあんまり驚かない。

　さっきの調整用ゲージをつかって針位置を調整したら準備完了。録音だ。

*4　もっとも、私は（彫刻刀についてきた）オイルストーンで研いでいるんだけど、それで問題ないみたい。

[こばやしゆたか, ITmedia]

前のページ | 2/3 | 次のページ

ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。