News | 2003年6月20日 10:01 PM 更新 |
この中で紹介されたシステムは、複数のカメラからの映像をユーザーが任意に切り替えられるライブ配信システムや、動画、3Dデータ、テキストデータを一緒に配信できる電子カタログ、一回のアクセスでマルチビジョンを実現できる複数拠点監視カメラシステムなど、MPEG-4の特徴である「マルチオブジェクトコンテンツ」のメリットを生かしたものがほとんど。
セミナーには、MPEG-4配信システムの開発ベンダーであるiVASTもスピーカーとして参加。同社が開発した、MPEG-4コンテンツオーサリングソフトや、マルチコンテンツ再生ソフトのデモンストレーションが行われた。
MPEG-4配信システムの国内販売はCTCが行っているが、製作編集キットがフルセットのAdvanced Packで288万円。転送レート500Mbpsの配信システムで630万1000円(ほかに50Mbps、100Mbpsのシステムもある)。このほかに、導入作業、コンテンツ製作のコンサルテーション、ストリーミングデータテンプレート製作なども有償でサポートする。
現在iVASTでは、H.264準拠のエンコードとデコードソリューションの開発を進めている。エンコードソリューションは「ライブハードウェアソリューション」(H.264対応エンコード専用チップ)、「オフラインソフトウェアソリューション」(H.264対応ソフトウェアエンコード)が予定されており、どちらも2003年の秋には出荷が開始される見通しだ。
デコード環境も「ライブハードウェアソリューション」(H.264対応デコード専用チップ)と「PC Player ソフトウェア」を開発中。このうち、PC Playerはほぼ開発が終了し、2003年夏に出荷開始の予定。ライブハードウェアソリューションはやや遅れて、2004年初頭に完成する予定だ。
iVASTは、メーカーと共同で、MPEG-4再生専用端末も開発している。端末として予定されているのはSTBとPDA。MPEG-4(ASP)に対応したSTBは2003年夏に登場する。MPEG-4(ASP)対応のPDAは2004年初頭、H.264対応のSTBは2004年夏にそれぞれ出荷される。
製品の販売は開発したメーカーが行うが、具体的な企業名は明らかになっていない。ただし、iVASTのパートナーの日本企業として、Panasonicや、シャープ、パイオニアなどの家電メーカーが名を連ねており、この中から製品が登場する可能性が高い。ちなみに、KDDIもパートナーであるのは興味深いところだ。
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[長浜和也, ITmedia]
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