News:アンカーデスク | 2003年8月19日 08:00 PM 更新 |
黄色いロボット対決。第1、第2ラウンドとも同じような展開になった。
ありまろの攻撃はくちばしつつきなのだけど、丸いマルダ相手にはこれがあまり有効に働かない。果敢に責めるものの、くちばしは球の表面をすべってしまうのだ。
一方、マルダは巨体を前進させて相手を押し倒す。プッシュだけで大関に上がったころの小錦みたいなやつだ。ありまろは倒されると起き上がることができない。マルダが2ラウンド連取。審査は3−1でマルダ。ありまろの方を良いとした審査員も1人いたのだ。果敢に攻めたところを高く評価したのだろう。
3位決定戦
第1ラウンド、ありまろのくちばし攻撃を、のけぞるような形でダイナマイザーJrがかわす。ありまろはさかんにつつくのだけど、なかなか相手にダメージを与えることはできなかった。しかし、1分10秒、ダイナマイザーJrがバランスを崩したところにつつきが決まり、ダウン。でもカウント7で起き上がる。会場から大きな拍手。このあとは、大きな展開はなくそのまま終了。
ムービーはこちら(0.7Mバイト)
第2ダウンドは、ダイナマイザーが膝を曲げて胸で押し込むようなスタイルでの攻撃を開始する。一度は相手を押し倒すものの、浴びせたおしのように自分も倒れてしまいノーカウント(*3)。それにしても、ダイナマイザーJrの手はずっとあげっぱなしで攻撃に使われていない。どうしたのだろう。
第3ラウンド、答えが出た。ダイナマイザーJrはゴリラのオモチャみたいに腕をグルングルン回すという攻撃に出た。これまで封印していたという大技である。会場には大受けだけど、さすがにこの攻撃を受けるありまろではない。むしろダイナマイザーJrがバランスを崩して倒れてしまう。でも、ちゃんと起き上がる。
というわけで、双方ノックアウトなしでラウンドを奪えず試合終了。審査の結果は、3−1でダイナマイザーJr。やはりグルングルン攻撃がウケたのがポイント高かったか。後半のラウンドで、ありまろがすっかり受け身に回っちゃったのも印象が薄くなったのだそうだ。
決勝
転んでも数秒で起きるM&M-0と1秒で起きるマルダとの戦いだ。相手を倒すには3回倒すしかない。それだけあって、きわめてテンポの良い白熱した好勝負になった。
最もすごかったのが第1ラウンドだ。もう、これは、編集なしでそのまま全部見てもらおう。
M&M-01は、頭突きはマルダには通用しないと判断したか、足技のみで責める。それも、お得意のハイキックではなく、足先をマルダの顎(っていうのかなぁ)に引っかけてひっくり返すという技に出た。これが、見事に決まる。お父さんの作戦もあるのだろうけど、中村茉里香(まりか)さんの操縦も上手い。ずいぶん練習してきたのだ。
最初M&M-01がダウン、次にマルダ、次に両者ダウンとなって2回ずつのダウン、そしてついにマルダが3度目のダウン。ラウンドを失う。これだけの攻防があったのに、1分10秒しかかかっていないのだ。
第2ラウンドもM&M-01は攻めるものの、自分が2回ダウンしてしまう。攻撃中は片足立ちになるから、そのタイミングで相手が前に出てくると倒れてしまうのだ。しかしマルダはあと1回のダウンが奪えない。M&M-01は辛くも逃げ切る。
第3ラウンド、マルダは姿勢を高く保つようにした。顎の線を高くして、相手の足先が引っかかりにくくなるようにしたのだ。このあたり、すでに戦術の勝負になっている。M&M-01はそれでも攻める。最後はリングの端ギリギリまで追い詰めるが(*4)、そこで試合終了。このラウンドはマルダが逃げ切った。
ラウンドは1−0で審査発表を待つ。結果は4−0で、M&M-01。それぞれは僅差での4−0ということだそうだ。
「ROBO-ONE Junior with Family」初代チャンピオンはマリモトチームとなった。おめでとう。
準優勝フクザワファミリーの操縦者の福沢豪志さんは、インタビューに答えて「また今度参加して、優勝したい」とコメントした。そのときの悔しそうな顔がかっこよかった。この人は一回り強くなって帰ってきそうだ。
[こばやしゆたか, ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.