News | 2003年8月28日 11:47 PM 更新 |
mini-ITX対応のマイクロタワー型PCケースの続編として、人柱系オープンハンガータイプのPCケース(というよりパーツ台)が開発中であることは、ZDNetでもお知らせしたとおり。この情報を入手した時点では「販売も含めて詳細は一切未定」という状態であった段ボールPCケース第2弾。
その後、なかなか噂をきかないなー、と思っていたら、なんと雑誌の付録で登場するという情報が入ってきた。段ボールといえどもPCケースである。「そ、そんなことできるんですかい」と思っていたら、「あれま、本当にできちゃったんですね」
今回段ボールPCケースが付録になるのはソフトバンク・パブリッシングの自作PCユーザー向け雑誌「DOS/V magazine」。しかし、しかるべき雑誌の付録になったなもんだ、こりゃ。
雑誌の付録になるためにはいろいろと面倒な制約があるが、ここ最近はその制約も緩和されてきている。同じ出版社には、ロボット(?)のプラモデルを付録にした雑誌もあれば、飛行機やお城のダイキャストモデルが毎号付いてくる雑誌も相変わらず人気が高い(でも、大掛かりな付録といえばやっぱり「○年の科学」ってすごいよなぁ)。
とはいっても、それなりの付録に関する制限は依然として存在する。なんといっても最も厳しいのが「サイズ」に関する制約。付録の面積が本誌より大きくなってはいけない、というのはなんとなくすぐ思いつくが、意外な伏兵が「本体よりも厚くなってはいけない」という事項。
段ボールPCケース第2弾は、強度を保ちやすい箱形状ではなく、仕切りと板を組み合わせたやや強度を与えにくい構造になっていた。このため、段ボールを重ねて使うことで強度を維持していたのだが、「厚さの制約」のため、「ダンボール重ね使い」の技が封印されてしまったのだ。
そのため、付録になった段ボールPCケースでは4枚重ねだったオリジナルの半分になる2枚重ねになっている。しかし、段ボールの目を垂直に重ね合わせたり、折り返しで強度をアップさせるなどの、「段ボール職人の技」はきちんと継承されている。
試作バージョンから改善された部分もいろいろある。最も大きな改善点はドライブの収納部分。試作バージョンでは5インチベイサイズの仕切り枠が用意されているのみで、3.5インチドライブはそのまま重ねるしかなかった。しかし、付録バージョンでは、3.5インチドライブを4台と5インチドライブ1台を収納できる「ドライブボックス」形式になっている。
また、できるだけコンパクトに設計を行ったおかげで、ケースとして完成したときの設置面積も試作バージョンよりも縮小されるなどの副産物もあったりする。
DOS/V magazineでは、段ボールPCケースを2号にわたって付録にする。第1弾は8月29日に発売される「DOS/V magazine 9月15日号」。こちらには、先ほど述べた3.5インチと5インチドライブを収納するユニットが付録として付く。第2弾は9月15日に発売される「DOS/V magazine 10月1日号」。こちらは電源ユニットを収納できるマザーボードスタンドが付録になる。
2号分のユニットを合体させると、オープンハンガータイプの人柱系段ボールPCケースとなる仕掛けだ。
画像を見るとちょっと華奢に見えるかもしれないが、電源ユニットやドライブを収納すると、どっしりと安定してくれる。ビデオカードやメモリ、CPUにCPUクーラーの換装が手軽にできるはいうまでもない。
このケースにパーツを「乗せて」、DOS/V magazineを片手に、パーツをとっかえひっかえベンチマークに燃えながら秋の夜長を過ごすのが、今年の自作PCユーザーの王道になるかもしれない?
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[長浜和也, ITmedia]
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