News 2003年9月29日 10:09 PM 更新

News Weekly Access Top10(2003年9月21日−2003年9月27日)
東プレ“新キーボード”の「裏話」

先週のランキングでは、話題の64ビットCPUを抑えて“速く打てて疲れにくい”キーボードの新製品記事が1位に。独自の円錐バネ機構を使った静電容量無接点方式は、“あの有名な”キーボードのプロ向けにも採用されている点など、記事に掲載されていない裏話を紹介。

News Weekly Top10 9月21日〜9月27日
1位 東プレの“あのキーボード”がテンキーレスで登場
2位 「64ビットにしない理由はない」――Athlon 64ついに登場
3位 三つ巴ベンチ対決「Athlon 64 3200+」「Athlon XP 3200+」「Pentium 4/3.20GHz」
4位 “高画質”と“保存性”を両立――エプソン、「つよインク」の新カラリオ
5位 Athlon 64、予想上回るクロックで登場へ
6位 集中砲火を浴びるAdobeのPDF
7位 64ビットWindows XP、正式リリースは来年初頭
8位 “あやや”が四変化――エプソン「カラリオ」新CM発表会
9位 「HDD容量が広告の表記より少ない」と集団訴訟
10位 AMD、Athlon 64正式発表

Weekly Top10 先週のTop10では、東プレのテンキーレス新キーボードの記事が、Athlon64を抑えて1位を獲得した。

 PFUが今年5月に発売したHHK(Happy Hacking Keyboard)のProfessionalタイプは、公表はされていないものの東プレのOEMということは、その筋では有名な話。HHK Professionalは、Realforce106よりも1万円近くも高い2万5000円(PFU直販価格)という価格ながら、発表時限定販売だった無刻印モデルがあっという間に完売して追加販売が行われるほどの人気商品だ。

 1996年の登場以来こだわりのユーザーに支持され、累計出荷台数も10万台を突破したHHKが、プロ向けモデルのOEMベンダーに東プレを選んだことからも、独自円錐バネ機構の静電容量無接点方式が業界でも高く評価されているのが分かる。

 今回のランキングで、圧倒的なパフォーマンスを誇る64ビットCPUよりも、“速く打てて疲れにくい”キーボードに注目が集まったという事実は、進化を続けるPCの中で唯一“スペックダウン”を強いられている数少ないPCパーツに、ユーザーが関心を持ち始めたという証しかもしれない。そろそろメーカー製デスクトップPCでも、ハイエンド機などに「こだわりのキーボード搭載モデル」をラインアップしてもいい時期なのではないだろうか。

 ちなみに、本来、今春に発売される予定だったテンキーレスRealforceの発売が遅れたのは、USBモデルの追加が原因だという。

 「当初計画していたPS/2モデルの大きさではUSBインタフェースを収められなかったため、USBモデルをベースに金型を設計し直した。少量生産でも製品単価をなるべく抑えるためには、モデル別に金型を増やすことはできなかった」(東プレ)

 同社は今年から、キーボード入力の正確さと速さを競うコンクール「毎日パソコン入力コンクール」(11月15日決勝大会)にも協賛。特別賞(毎日大賞)の副賞として、Realforce106が贈られる。高速打鍵自慢のコンクール参加者にとって、「もらって本当にうれしい」賞品になることは間違いない。

[西坂真人, ITmedia]

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