News | 2003年9月30日 02:53 PM 更新 |
日本でも少し有名になりつつあるPCケースや電源などの周辺パーツメーカーThermaltakeでは、PC持ち運び用の帯「XaserBag」や、外付けタイプの水冷システム「AquariusIII」など個々のパーツも楽しいが、どの製品ということではなく、会社のイメージを全面に押し出し、統一されたファッションを醸し出すのに成功している。
ただし、それはいわゆるガテン系、あるいは格闘技系とも言うべきノリである。若い男子アルバイトを多数採用し、会場をパソコンを担がせて練り歩くさまは、今までのようなPCパーツメーカーの世界からは遙かに遠い。
こうした動きが行き着くところまでいくと、もはや「筐体とはなにか?」という哲学的な問題を考えざるをえないモノになる。つまり、Aero CoolのLubicのような筐体である。「The next generation to PC Casing!」というキャッチコピーが付いているので、デザイナーがどうにかなってしまったというわけでもないらしい。
しかし、もともとむき出しになっている筐体にファンを付けてどうしようと言うのか、もはや意味不明である。これもPC文化における末期症状の一つなのかもしれない。
Lubicのようなものを展示しているメーカーは、おそらく話題作りのためもあるのだろうが、ある程度知名度のあるメーカーでもけっこう変わったものを出していたりする。
例えば、先頃幕張で行われたWPC EXPO 2003でも少々話題になったCooler MasterのJETシリーズ。ケースに内蔵するCPUファンの形がジェットエンジン形だろうが便器の形だろうが意味はないような気がするが、WPC EXPOでもかなり話題になったようだし、ここCOMPUTEX TAIPEIでも最終日に一般参加らしき高校生が熱心に見たり写真を撮ったりしていたところを見ると、案外ヒットするかもしれない。
一方、異形というほどではないが、頭頂部がフタになっていて開くなど、ちょっと変わったデザインをしたCooler Master製のPCケースもかなり人気を集めていた。
静音の先にあるものは?
キワモノばかりを紹介していても仕方がないので、もう少し実用的な製品を見てみよう。
ところで、あなたは自分のPCで電源ファンが止まった経験があるだろうか?
熱を排気できないということは恐ろしいもので、わずかPentium/200MHzのパソコンですらも、筐体がさわれないほどに熱くなってしまったことがある。
さほどファンによる強制排気は重要だと思うのだが、会場ではいくつかの電源メーカーからファンレス電源の展示があった。
展示しているのはいずれも250W程度の比較的低いパワーのものだが、ACHMEのAM666B-350ように350W程度でも大丈夫というところもある。いわゆる「人柱」になる気はないものの、発売された際にはちょっと試してみたい気もする。ただし、ファンがないのであればその分コストが安くなるかと思いきや、やはりケースの素材にコストがかかるのか、一般の(ファン付き)電源よりも割高になるようである。
[河野寿, ITmedia]
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