News 2003年10月1日 09:34 PM 更新

高画質なMPEG-4&JPEGを同時撮影――三洋「Xacti DMX-C1」(2/2)


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 片手での操作を基本に設計されたデザインは、撮影しやすく手首に負担がかからないエルゴノミクス スタイルを採用。本体を斜め113度に傾けた位置が、撮影時の基本スタイルとなる。


撮影時の基本スタイルは、本体を斜め113度

 回転式の液晶モニターは、屋外でも見やすい半透過型の低温ポリシリコンTFT液晶「サファイアビジョン」を新たに開発。折りたたみ式携帯電話のように、液晶モニターを閉じている時はスタンバイ状態で、開けるとすぐに撮影・再生が可能な「クイックスタンバイ」機構を採用した。


回転式の液晶モニターは、屋外でも見やすい「サファイアビジョン」を新開発

 撮像素子は有効320万画素の1/2.7インチCCDを採用。動画撮影時にCCD感度を4倍に向上させる技術「4画素混合方式」を搭載している。MPEG-4ムービーのほか、最大2048×1536ピクセルの静止画も撮影可能。このCCDは、ムービーデジカメ「DSC-J1」「DSC-J2」と同じものを採用。最短2センチからのマクロ撮影など、デジカメ(静止画撮影)機能はJ1/J2とほぼ同じだ(画素補間により600万画素相当で静止画撮影する「ピクトライズ600」は搭載していない)


DSC-J1/J2と同じ4画素混合方式CCDを採用

 24ミリの大口径レンズは8群11枚(非球面レンズ2枚3面を含む)のレンズ構成で、5.8倍(35ミリ判換算で38〜220ミリ、F3.5〜F3.7)の光学ズームと10倍のデジタルズームを備え、光学・デジタル併用で最大60倍の望遠が楽しめる。


大口径レンズを採用

 DMX-C1の大きな特徴の一つが、「ムービー」と「静止画」の高画質撮影が同時進行できる点だ。

 本体にはムービー撮影ボタンと写真撮影ボタンをそれぞれ単独で設置。モード切り替えをせずに、ダイレクトにムービーと写真の撮影が行える。「ムービー撮影時に320万画素の静止画撮影が同時にできるのは世界初」(同社)


写真撮影ボタン(左)とムービー撮影ボタン(右)を単独で用意。撮影/再生切り替え、ズーム、メニュー選択も親指1本で行えるイージーオペレーションを採用した

 PCやTVと簡単に接続できる充電機能付きクレードル「ドッキングステーション」を標準同梱。携帯電話感覚でPCに動画/静止画データを転送して活用したり、撮影映像をTVで楽しむことができる。

 カメラ本体には手ぶれ補正機構は装備されていないが、先日9月25日に同社が発表した世界初のパソコン用手ぶれ補正ソフトウエア「Motion Director SE 1.0」を標準添付(詳細は9月25日の記事を参照)。ムービーの手ぶれ補正のほか、パノラマ合成写真の作成も行える。

 そのほか、MPEG-4ムービー編集やCD/DVDへの書き出しができる「Ulead VideoStudio 7 SE DVD MPEG-4」、写真・ムービー管理ソフト「Ulead Photo Explorer 8.0 SE Basic MPEG-4」、MPEG-4ムービーも再生できる「QuickTime 6.3」など、動画や静止画を活用できる各種ソフトウェアを同梱している。

世界最小最軽量のデジタルムービーで新市場開拓

 同社が行ったシーン別動画撮影機器のユーザーアンケートでは、イベント性が強く長時間撮影になる運動会や結婚式などはDVカメラで撮影するものの、ペット/赤ちゃん/小さい子供などは気軽に素早く撮影したいというニーズから、デジカメの動画撮影機能を使っているケースが多かったという。

 「つまり、デジカメのムービー機能がもっと高画質で長時間撮れれば、使い方も広がるのではと考えたのが新製品開発のきっかけ。今年から来年にかけて、ムービーのメディアが従来のテープからメモリーカードへの移行が始まる。一般的には、MPEG-4方式でVGA・30フレーム/秒のTV画質撮影ができるLSIを使った製品の登場は来年ぐらいと見られていたが、当社は前倒しで製品化した。世界最小最軽量のデジタルムービーで新市場を開拓していく」(同社DIソリューションズカンパニー副社長の久保盛弘氏)


同社DIソリューションズカンパニー副社長の久保盛弘氏

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[西坂真人, ITmedia]

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