News:ニュース速報 2003年10月6日 08:51 PM 更新

IIJ、書類不備でNASDAQが登録廃止を通告


 米NASDAQに上場しているインターネットイニシアティブ(IIJ)は10月6日、同社が米国証券取引委員会(SEC)に提出を義務付けられている書類に不備があったとして、NASDAQが10月13日以降、登録を廃止すると通告したことを明らかにした。

 IIJによると、同社がSECに提出した2002年度年次報告書(20-F)に、監査済み財務諸表と宣誓書が添付されていなかった。このためNASDAQは年次報告書を再提出するか、登録廃止の再検討をNASDAQに要求しない場合、10月13日の取り引き開始時から登録を廃止するとしている。

 またNASDAQは10月6日の取り引き開始時から回復するまでの間、IIJのティッカーシンボルを現在の「IIJI」から「IIJIE」に変更する。ティッカーシンボル末尾の「E」は、当該企業がSECへの書類提出義務を遵守していないことを投資家に警告する意味がある。

 これに対し同社は、持分法対象のクロスウェイブコミュニケーションズの会社更生手続きの開始により2003年3月期の同社監査済み監査報告書が入手できず、年次報告書を期限までに提出できなかった、と説明している。

 同社は監査済み財務諸表と宣誓書を添付した年次報告書の再提出に向けて作業を進めているが、「クロスウェイブによる持分法損失数値が監査されないため、限定意見付きのものとなる見込み」(同社)。またNASDAQに登録廃止を再検討する手続きを求める方針としている。

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