News:アンカーデスク 2003年12月11日 05:38 PM 更新

3Dゲーム最前線インサイドレポート
HALO PCの秘密(第3回)(2/2)


前のページ

 もっとも顕著なのは、透明化アイテムを取ったときの表現だ。

 GeForce FX系では、この表現が半透明表示に留まっているのに対し、RADEON 9500以上では、プログラマブルシェーダ2.0で書かれた屈折シェーダーが動作する。


RADEON 9800 PROによる描写。このような向こう側が屈折して透けて見えるような、SF映画で言うところの「光学迷彩的な表現」になる。こちらのほうがビジュアルとしては面白い(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)


GeForce FX 5950 Ultraによる描写。敵が透明化アイテムを取るとこんな感じの半透明表示になる。RADEON 9800 PROの表現を見てしまうとこちらは地味に思えてしまう(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)


RADEON 9800 PROでは自分が透明になっても屈折シェーダを使った表現になる(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)

 ただ、この程度の表現ならGeForce FX系でサポート不能である特殊なサーフェースフォーマット(D3DFMT_A2BGR10とか)が使われているとは思えない。となると、GeForce FX系でなぜ動作させていないのだろうか? いささか謎めいている。

 このほか、グラフィックス周りで気づいた点としては、HALO PCがアンチエリアス(AA)処理をサポートしていないという点だ。ドライバ側で強制的に有効化しても、HALO PCで無効化されてしまう。


アンチエリアス処理を強制有効化してHALO PCを起動するとこのようなエラーメッセージが出る(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)

 これは、テクセルをサンプリングする処理をプログラマブルピクセルシェーダで行っている場合、AA処理が介入すると、正しい陰影処理が出来なくなるため。だから、この処理にピクセルシェーダを使っているHALO PCはAAを無効にする仕様になっている。

 ちなみに、同様な処理系のシェーダを内蔵するUbi Soft「Splinter Cell」でも、同じような対応が図られている。AAが有効化できなくても「ドライバのバグ」ではないので安心してほしい。

 なお、異方性フィルタはドライバ側のプロパティ設定で有効化が可能だ。これは遠景や視点から見て急角度なテクスチャの画質を劇的に向上させるので、ハイエンドGPUユーザーはぜひとも有効化してプレイに臨みたい。


テクスチャフィルタリング設定をバイリニアやトライリニアにしていると、このように画面半分より奥のテクスチャがぼやけてしまう(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)


異方性フィルタリングにすることで、このように手前から奥まで綺麗に表示できる(クリックすると画面の一部が実寸で表示されます)

関連記事
▼ 3Dゲーム最前線インサイドレポート「HALO PCの秘密」(第2回)
▼ 3Dゲーム最前線インサイドレポート「HALO PCの秘密」(第1回)
▼ 東京ゲームショウ2003 ATIブースは最終日に「隠し玉」が続々登場

[トライゼット西川善司, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/2 | 最初のページ