News:ニュース速報 | 2002年4月3日 04:02 PM 更新 |
酒からダイヤモンドを合成する方法を発見したことで知られる広瀬洋一・東海大教授が,今度はウオッカからカーボンナノチューブを合成することに成功したという。
4月3日付けの読売新聞(Web版)によると,広瀬教授らのグループは,アルコールの蒸気を満たしたガラス瓶に電熱線とニッケル板を入れた装置を作った。電熱線を約2000度に加熱したら,ニッケル板上に積もったすすの一部がカーボンナノチューブになっていた。純粋アルコールの代わりに96度のウオッカや54度のウイスキーを使ってもナノチューブを合成できたという。
カーボンナノチューブはNECの飯島澄男博士が発見した新素材。燃料電池など次世代デバイスの材料として有望視され,日本や米国の企業が製造に取り組んでいるが,大量生産が難しく価格はグラム数万円と高額。新しい方法で安価に大量生産が可能になれば,ナノチューブ利用製品の実用化も加速しそうだ。
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