NECは12月20日、デスクトップPCに搭載可能なHD DVDドライブを試作したと発表した。DVDとCDにも対応した3波長ピックアップを搭載しながら集積を進め、PC用ドライブとして一般的なハーフハイトサイズ(146×41.2ミリ、5インチベイ内蔵サイズ)に小型化した。
1年前に発表した、1光ヘッドでHD DVDとDVD、CDに対応するHD DVDドライブを小型化。青色、赤色、赤外の3種類のレーザーに1つの対物レンズで対応する球面収差はレンズ倍率の変化で補正し、開口数は波長選択性を持つ素子で制御するなどして安定動作が可能になった。
HD DVD、DVD、CDの物理フォーマットの違いは新開発のシステムLSIで互換。回路基板も小型化し、現行ドライブと同等サイズにまで集積可能になった。PCへの搭載に加え、家電向けドライブの小型化にも貢献する。
試作ドライブは、来年1月6日に開幕する「2005 International Consumer Electronics Show」(CES、米国ラスベガス)で展示する。
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