NECは12月21日、東北大学情報シナジーセンターに納入したスーパーコンピュータ「SX-7」が、ベンチマークテスト「HPC Challenge」で世界最高速を達成したと発表した。
同テストは、スーパーコンピュータの性能番付「Top500」で使われているLinpackを補完するもの。Linpackと同じ連立方程式の演算に加え、行列の転置によるネットワーク転送性能評価や、ノード間転送性能なども評価できるのが特徴だ。
同テストに登録しているスーパーコンピュータは15機種49件。東北大のSX-7は同テストをシングルノードで実行し、同テストの28項目のうち16項目でトップに立った。
Top500でトップの座を追われたばかりのNECだが、「Linpackでは実効性能が反映されにくい」が同社の主張だ(関連記事参照)。「より総合的なHPC Challengeの多くの項目で世界一を目指し、高い実効性能のスーパーコンピュータを提供していく所存」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- SuperComputing2004レポート
- 迫る米国勢、ベクターで立ち向かうNEC
20年を迎えたNECのベクタースーパーコンピュータ。「NECの天下は終わった」と“喜々として”宣言する米国スカラー勢に立ち向かうが、勝負の行方は国家戦略にもかかっている。 - 世界最速65TFLOPS NEC「SX-8」発表
NECが世界最高性能を達成したスーパーコンピュータ「SX-8」を発表。コストパフォーマンスを高め、実効性能の高さでスカラー型に対する優位をアピールし、高度な計算が必要な分野に売り込む。 - NEC、256Gバイトメモリ対応「SX-7」発表