経営再建中の三洋電機は12月21日、総額3000億円の第三者割当増資を正式発表した。大和証券SMBCグループと米Goldman Sachsグループが1250億円ずつ、三井住友銀行が500億円を引き受ける。
同社は巨額の赤字計上で連結株主資本比率が6%台に低下していた。増資で財務基盤の強化にめどをつけ、事業再編・再構築に伴う設備投資や研究開発、リストラを加速させる。
増資は優先株の発行で行う。優先株の内容や普通株への転換価額などは今後開示するとしているが、株主総会の承認が必要な有利発行に当たる見込みという。来年2月下旬予定の臨時株主総会で定款変更議案が承認され次第、払い込まれる予定。
三洋は12月22日付けで、金融子会社・三洋電機クレジットの発行済み株式の33.3%をGoldman Sachsに230億円で売却するなど、リストラ策を進めている最中。総合家電メーカーから脱却し、二次電池など得意分野に注力する方針だ。
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