ワールドカップの影響で、2006年第2四半期は欧州のPC販売が不調だったと米調査会社IDCが7月19日、報告した。
同社の調査によると、第2四半期も世界PC市場は順調に成長を続けたが、欧州の不調により成長率は前年同期比9.7%にとどまった。
欧州では、第1四半期の在庫の影響と、ワールドカップに注目が集まったことで、PC出荷台数の伸びが約7%にとどまり、12%という予測を下回った。ポータブルへの移行が進んでいるが、デスクトップもポータブルも過去数四半期と比べて成長率が低下した。
一方で米国でのPC出荷台数は6.7%伸び、予想をわずかに上回った。ポータブルが依然好調だが、デスクトップへの需要も大きく貢献した。
アジア太平洋地域(日本除く)は中国の成長に支えられて急ペースで伸びているが、インドや韓国の成長は予想を下回った。日本では、企業によるPC買い換えの減少と薄型テレビなどの家電との競争により、PC販売は減速が続いている。
ベンダー別の出荷台数は下表の通り。Dellが厳しい競争の中で首位を維持したが、HPも出荷台数を大きく伸ばしている。Appleはポータブルモデルが好調で、前年同期から60%以上伸びた。同社の高成長は、Intelベースのシステムへの移行が成功したことを反映しているとIDCは述べている。
順位 | ベンダー | 出荷台数(単位:千台) | 市場シェア | 前年比成長率 |
---|---|---|---|---|
1 | Dell | 9986 | 19.2% | 10.9% |
2 | HP | 8272 | 15.9% | 13.0% |
3 | Lenovo | 4010 | 7.7% | 12.8% |
4 | Acer | 2796 | 5.4% | 35.7% |
5 | 富士通/Fujitsu Siemens | 1775 | 3.4% | 0.2% |
その他 | 25245 | 48.5% | 6.2% | |
合計 | 52084 | 9.7% |
順位 | ベンダー | 出荷台数(単位:千台) | 市場シェア | 前年比成長率 |
---|---|---|---|---|
1 | Dell | 5437 | 34.2% | 6.4% |
2 | HP | 3195 | 20.1% | 15.5% |
3 | Gateway | 1039 | 6.5% | 16.7% |
4 | Apple | 760 | 4.8% | 16.0% |
5 | Lenovo | 640 | 4.0% | 5.3% |
その他 | 4805 | 30.3% | -1.0% | |
合計 | 15876 | 6.7% |
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