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Google、Postiniを買収――Google Appsのセキュリティ強化へ
Postiniのセキュリティ機能をGoogle Appsに組み込むことで、大企業の顧客層拡大を図る。
米Googleは7月9日、セキュリティ企業の米Postiniの買収で合意に達したと発表した。買収金額は約6億2500万ドル。買収取引は現金で行われ、第3四半期末までに完了する見通し。PostiniはGoogleの完全子会社となる。
Postiniは、メッセージセキュリティやアーカイビング、暗号化などのサービスの提供企業で、世界中に3万5000社以上を顧客に持ち、ユーザー数は1000万人以上に達するという。Googleでは、Postiniのサービスは「企業の電子メールやインスタントメッセージング、その他のWebベースのコミュニケーションの保護に活用」できるとみており、ホスティング型アプリケーション「Google Apps」に組み込み、企業向けサービスを強化する狙い。
Google Appsは、Webメール、予定表、ワープロ&表計算などのサービスをまとめたもの。多くの中小企業で採用が進む一方、「大企業は、セキュリティやコンプライアンス面での問題から、ホスティング型アプリケーションへの移行に慎重だった」とGoogleではみている。Postiniの買収でこうした課題に対処し、大企業の顧客層を拡大する考えで、エリック・シュミット会長兼CEOは、「Postiniが加わることで、当社のアプリケーションは、単にシンプルでユーザーにとって魅力的なだけではなく、企業内の複雑な情報セキュリティ任務を効率化できるものになる」とコメントしている。
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前日に報道されたとおり、「Google Apps Premier Edition」の提供が開始された。
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