ニュース
角川グループ、YouTube活用へ 著作権保護ツール検証に協力
角川のネット子会社がYouTubeの著作権保護ツール検証に協力する。ツールが有効に働くことが分かれば、YouTube上に角川グループ専用チャンネルを設置するなど、動画作品のプロモーションに生かす。
角川グループホールディングスは7月26日、子会社の角川デジックスが、YouTubeの著作権保護ツール検証に協力する、と明らかにした。ツールが有効に働くことが分かれば、YouTube上に角川グループ専用チャンネルを設置するなど、グループの動画作品のプロモーションに生かしていく方針。
角川デジックスがこのほど、Googleと提携した。角川グループの動画を、YouTubeが開発した著作権保護ツールの検証用に提供する。
同ツールは、YouTubeに投稿された動画から、メディア企業が提供したコンテンツと一致するものがないかを、声紋などを元に調べるもの(関連記事参照)。検証には、米国のTime WarnerやWalt Disneyも参加している。
ツールが有効に働き、違法コンテンツをコントロールできる技術が確立した段階で、角川グループはYouTubeのプロモーション活用を検討する。具体的な活用法は決まっていないが、角川専門チャンネル設置を検討するほか、同社が著作権を持つ動画をユーザーが許諾なしに投稿した場合でも、プロモーションに役立つと判断すれば削除しない――といった対応も考えられるという。
角川デジックスは、角川グループでネット関連事業やモバイル事業などを手がけており、Second Life関連事業も行っている。
関連記事
- Google、YouTubeの著作権保護ツールについて報告
Googleは現在、YouTubeにアップロードされた著作権侵害ビデオを特定するためのツールをテストしている。「そう遠くない将来」にこの技術を発表する。 - YouTubeにTOKYO MXがチャンネル 地上波局初
東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)がYouTube日本語版にブランドチャンネルをオープンした。チャンネル開設はスカイパーフェクト・コミュニケーションズに続いて2社目。 - スカパーがYouTubeにパートナーページ 国内企業初
日本語版YouTubeに、スカパーが国内メディア企業として初めてとなるパートナーページをオープン。YouTubeを通じてスカパー番組の魅力を知ってもらい、サービスに誘導する狙い。 - 著作権問題はカネ次第? YouTubeや2次創作を考える
コンテンツでビジネスをする著作権者は、ユーザーや、同人誌などの2次創作者と利害が対立しがちだ。著作権者はクリエイターの権利を守りたい一心なのか、それとも単に、お金を稼ぎたいだけなのか――熱い議論が交わされた。 - 「思ったより友好的に話せた」――YouTubeトップと国内著作権者が初会談
「最初は殴り合いになるかと思ったが、お互い前を向いて話ができた」――YouTubeの経営者らが2月6日来日し、国内権利者団体など23の事業者・団体の代表と初会談した。 - YouTubeのCEOらが来日、違法動画対策を約束 技術面でGoogleが協力
YouTubeのハーリーCEOらが来日し、JASRACらと会談。日本語注意文の掲載を約束したほか、Googleの協力を得て技術的に根本的な対策を行うことも検討するという。 - 「日本の権利者と話し合いたい」――YouTubeが回答
テレビ局やJASRACなど23団体は、米YouTubeに送付していた、著作権侵害問題に関する質問状への回答を受け取った。ほぼすべての項目で、要求に沿った回答になっている。 - キー局など、YouTubeに「著作権侵害防止の具体策示せ」と書面送付
民放テレビ局やJASRACなど23団体は、YouTubeに対して、著作権侵害ファイルのアップロードを防ぐ具体策を行うよう要請する書面を、12月4日付けで送付した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.