ヤフオク詐欺対策強化 国内初の「仮想口座」活用
ヤフーは、「Yahoo!オークション」で詐欺対策を強化する。商品を受け取った後に代金が支払われるエスクローサービスを推奨。出品者が専用口座を持っていなくても受け取り後決済を利用できる、国内初の「仮想口座」を取り入れる。
ヤフーは12月5日、「Yahoo!オークション」で詐欺対策を強化すると発表した。お金を振り込んだのに商品が届かない事態を防ぐため、商品を受け取った後に代金が支払われるエスクローサービス「受け取り後決済サービス」か代金引換を推奨。出品者が専用口座を持っていなくても受け取り後決済を利用できる、国内初の「仮想口座」を、来夏までに取り入れる。
受け取り後決済は現状、配送手段が宅配便(ヤマト、日通)に限定されている上、出品者がジャパンネット銀行(JNB)口座を持っている必要がある。来春以降、配送方法を自由に選べる仕組みを導入。夏までには、出品者がJNB口座を持っていなくても利用できる「仮想口座」も提供する。
仮想口座は、商品代金支払い専用の口座をJNBに作成するサービスで、ヤフオクユーザーならワンクリック・無料で取得できる。落札後、仮想口座に商品代金を振り込むと、JNBがいったん預かる。商品の到着後、JNBは預かった代金を、出品者が指定した口座などに支払う仕組み。
加えて、詐欺被害が多い「カーナビゲーション」「携帯電話本体」「ギフト券」の3つのカテゴリーで今年12月21日から順次、受け取り後決済か代金引換の利用を義務づけ、それ以外の方法で決済した場合は補償対象外とする。
不正に売買されたIDが詐欺に利用されるケースが多いとし、ID売買に関する啓発ページを設置。警察との連携を深め、詐欺実行犯・ID不正売買者に対する法的措置も執っていく。
ヤフーは従来から詐欺対策を実施してきており、ヤフオクでの詐欺被害は、直近1年で前年同期比40%減っているという。新たな対策を取り入れ、詐欺撲滅を目指す。
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