モバゲー「20歳以上がけん引」「成長維持できる」
携帯事業者が未成年者向けフィルタリングを強化する方針を受け、「モバゲー」を運営するDeNAが「成長は主に20歳以上のユーザーがけん引しており、成長を維持できる」とする投資家向けコメントを発表した。
携帯電話事業者が未成年者に対しフィルタリングサービスを原則加入とする方針を受け、ディー・エヌ・エー(DeNA)は12月18日、携帯電話向けゲーム&SNS「モバゲータウン」の成長は主に20歳以上のユーザーがけん引しており、今後も成長の維持は可能──とする投資家向けコメントを発表した。
同社が公開した資料によると、11月時点のユーザー800万人のうち、10代は44%で、総務省がフィルタリング導入強化を要請した18歳未満は29%。10代の割合は、会員が200万人だった1年前の69%から減っている。
一方、11月時点では20代が38%、30代以上が18%と、10代より上の年代の割合が増えてきており、新規入会者は20代以上が4分の3を占めている。
売り上げの4割を占める成果報酬型広告収入のうち、18歳未満のユーザーの割合は33.5%。同じく売り上げの4割を占めているアバター販売収入では、18歳未満の割合は17.0%だという。
ユーザーの年齢層拡大に注力してきた経緯もあり、フィルタリング強化で直接影響を受けるとみられる18歳未満のユーザーは、全体から見れば必ずしも多くないため、今後も成長維持は可能だ──というのが同社の主張だ。
ただ、モバゲーは「10代のユーザーに広く愛用されている有意義なサービス」であるため、「フィルタリング導入後もユーザーがアクセス可能な状態を達成すること」を今後目指していく。
具体的には、18歳未満のユーザーのミニメール使用制限を20日に導入するほか、メールアドレスの交換を防ぐ監視システムの強化などを図る。第三者機関などから「健全」なサイトとしての認定を受け、フィルタリングにかからないようにする努力を続けるとしている。
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フィルタリング問題が2008年3月期業績に与える影響は「現時点では軽微なものと見込んでいる」としている。
モバゲーがけん引する好調な業績を受け、同社株価は6日に88万2000円の年初来高値を付けていたが、フィルタリング強化の方針が伝わった後は急落していた。
18日の同社株価(マザーズ)は、前日比4万4000円高(+8.84%)の54万2000円。
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