欧州の企業および団体、大学など21組織が2月19日、次世代P2P(Peer-to-Peer)コンテンツ配信プラットフォーム開発プロジェクト「P2P-Next」を正式に発足させた。英BBC、オランダのデルフト工科大学、欧州放送連合(EBU)、英ランカスター大学、独Markenfilmなどが参加している。
同プロジェクトには欧州連合(EU)が1400万ユーロの資金を提供、また参加21組織が500万ユーロを寄付している。
P2P-Nextはクロスプラットフォームの、オープンソースソフトウェアを基盤とした合法なP2Pシステム。欧州全体にP2Pによる次世代インターネットテレビ配信システムを構築するのが目標という。デルフト工科大学の研究開発チーム、Triblerが中核となる技術を提供している。
プロジェクトは4年間をめどに進められ、PCやセットトップボックス経由でコンテンツのストリーミングが可能なプラットフォームの構築を目指す。各種家電機器を使った大規模な技術トライアルを実施するとしている。
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