50型以上で液晶テレビが急伸、押されるプラズマ
BCNによると、2月の液晶テレビの販売額は前年同月比30%増で、50型以上が最も伸びた。一方プラズマの販売額は5カ月連続で前年割れ。大画面でも液晶優勢の状況だ。
50型以上の液晶テレビの需要が急速に拡大している。BCNの調査によると、2月の液晶テレビの販売額は前年同月比で2ケタ成長となり、インチ別では50型以上が最も高い伸び率を示した。一方プラズマの販売額は5カ月連続で前年を割り、「プラズマは液晶に押されている」という状況だ。
量販店などの2月の販売実績をまとめた結果によると、液晶テレビの販売台数は前年同月比30.2%増、販売額は同12.8%増だった。プラズマは販売台数では同20.4%増に伸びたが、販売額は同4.6%減と5カ月連続で前年同月比を下回った。
販売が伸びているのは40型以上の大型。液晶・プラズマを合わせた金額ベースでは、大型の割合が35%を突破した。
インチ別の販売額・台数では、液晶テレビは50型以上が、プラズマは40〜50型未満が最も伸びている。同月の50型液晶の販売台数は68.1%増、販売額は51.6%増と高い伸びを示した。
全体の販売額シェアでも、50型以上のプラズマが3.4%なのに対し、50型以上の液晶は3.2%に迫っている。プラズマ陣営は「大型はプラズマ」と優位性をアピールしてきたが、「50型以上のプラズマの伸びが止まりつつあり、液晶ときっこうしている」(BCNの田中繁廣取締役)
40型以上で「メーカーのシェア争いは激烈」
メーカーのシェア争いも激化している。40型以上のメーカー別台数シェアは、シャープが29.2%、ソニーが28.1%、松下電器産業が25.9%と上位各社の横並びに近い。金額ベースのシェアでは、シャープが34.9%、ソニーが26.2%、松下が23.3%だった。
「金額ベースではシャープがリードしているが、台数ベースの戦いは激烈だ」(田中取締役)
大型のシェア争いの激化が波及する形で薄型テレビ全体の平均価格も下落している。2月の平均価格は11万9000円と、12月に比べ12%下がった。液晶は12.4%減の11万3000円、プラズマは7.4%減の18万円だった。
春商戦前の2月は毎年単価が下がる傾向にあるというが「去年はこんなに下がっていなかった」という。
次世代DVDレコーダーのシェアは4割弱
次世代DVDレコーダーは供給不足が解消されつつある。レコーダー全体の販売台数のうち、次世代レコーダーのシェアは1月には12.5%だったが、2月は20.7%に回復した。
金額ベースのシェアでも、1月の24.3%から、2月は36.8%に拡大。「北京オリンピックに向けて商品が出揃えば、4月には4割を超えるのでは」と予想する。
価格別では10〜16万円の普及機が主流になりつつある。2月の次世代DVDレコーダーの販売台数は、8〜12万未満のモデルが48.2%、12〜16万円のモデルが45.6%を占めた。
田中取締役は「次世代DVDレコーダーのすそ野を広げるため、各メーカーが上位モデルよりも普及機を中心に販売している。北京オリンピックもあるので、10万円前後のモデルでいかにシェアを取るかがポイントだ」と見ている。
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