韓国LG Electronicsは、イタリアの高級ブランド「PRADA」と共同開発した携帯電話を、NTTドコモ向けに6月に発売する。タッチスクリーンを採用し、付属のスタイラスで画面をタッチして入力する仕組み。これまでに世界40カ国で80万台を売り上げており、日本でも「20〜34歳のトレンドセッター」に訴求していく。NTTドコモが販売する。価格は未定。
商品名は「The PRADA Phone by LG」(L852i)。ブラックボディに3インチのタッチスクリーンを搭載したiPhoneのようなデザイン。テンキーはなく、指などで直接画面をタッチして入力する仕組みだ。HSDPAに対応し、通信速度はこれまでに世界で発売した“PRADAケータイ”の中では最速という。
昨年3月に欧州で発売した。日本市場への投入が遅れた理由は「最も洗練された市場である日本で、ユーザーの高いニーズに応えるため、テストを重ねてきた」(LGのチャン・マ副社長)ためという。
PRADAグループのジャコモ・オヴィディビジネス開発ディレクターも「グローバル向けに発売した端末を、日本の好みに合ったものに変えて投入する」と説明。日本向けPRADAケータイには、タッチ入力のための専用スタイラスも付け、メールをよく利用するユーザーが文字入力しやすいよう配慮した。
画面上部にはPRADAのロゴをあしらったほか、PRADAのファッションショーを手がける音響スタッフが制作した着信メロディや、PRADAのロゴ付き待ち受け画像も内蔵。PRADAがデザインしたメニューアイコンを採用した。サイズは101(高さ)×54(幅)×12.7(奥行き)ミリ、重さは92グラムとコンパクトだ。
購入者には、ドコモの袋ではなく、PRADAの紙袋に入れて手渡す。PRADAロゴマーク付きの専用ケースも付けるなど、PRADAプランドを全面に押し出した。
ヨーロッパでは600ユーロ(約9万5000円)で販売しており、日本での価格も同程度になる見込みだ。「たくさん数を売ろうとは思っていない」(チャン・マバイスプレジデント)といい、「ターゲットは20〜34歳がメイン。携帯端末を自己表現のツールに使っているようなトレンドセッターに、かつてないユーザー体験を提供する」としている。
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