NECは10月22日、2009年3月期通期の連結業績予想を下方修正し、純利益を従来予想の350億円から150億円に引き下げた。携帯電話事業者のネットワーク投資抑制や、携帯電話端末の販売低迷、NECエレクトロニクスの不振などが響いた。
修正後の売上高は4兆6000億円(従来予想は4兆8000億円)、営業利益は1200億円(同1700億円)、経常利益は950億円(同1350億円)。
ネットワークシステム分野で国内モバイルキャリアの投資抑制が続き、厳しい市場環境が継続。携帯電話端末を含むモバイル/パーソナルソリューション事業の市場環境も厳しく、携帯電話の通期出荷計画は、700万台から580万台に下方修正した。
半導体分野の市況も厳しく、子会社NECエレクトロニクスは最終赤字を計上する見通しだ(NECエレクトロニクス、今期も最終赤字に)。
08年4月〜9月期の連結業績予想も修正した。売上高は2兆1280億円(従来予想は2兆1500億円)、営業利益は135億円(同300億円)、経常利益は70億円(同120億円)。純利益は株式売却益の効果で従来予想の40億円の赤字から20億円の黒字に上方修正している。
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