SONY BMG、児童のプライバシー保護法違反で100万ドル支払い
FTCが、少なくとも3万人以上の児童の個人情報を保護者の許可なく収集したとしてSONY BMGを児童オンラインプライバシー保護法違反で提訴した。
米連邦取引委員会(FTC)は12月11日、米SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENTを児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)違反で訴えていた件で、同社が100万ドルを支払うことに合意したと発表した。
FTCによれば、SONY BMGは1000以上の音楽関連サイトを運営しており、これらサイトの利用には、生年月日を含む個人情報の提供が求められている。同社はこのうち196のサイトで、少なくとも3万人の13歳以下の児童の個人情報を、親の合意なく収集しており、FTCはこれがCOPPAに違反するとして10日に同社を提訴した。
またサイトでは、児童が個人的なファンページを作成し、写真やビデオの掲載、掲示板やフォーラムへの投稿、メッセージの交換ができ、成人を含むすべての年齢層との通信が可能になっていた。
COPPAはインターネットにおいて、13歳以下の児童に関する個人を特定可能な情報を不当な手段で収集、利用、公開する行為を禁じている。同法は児童の個人情報を収集、利用、公開する前に、親の同意を得ることを義務付けている。
またFTCは、SONY BMGがサイトのプライバシーポリシーとして、13歳以下の登録は認めないとしながら、ユーザー登録ページでは13歳以下の年齢を記入できるようにしていることが連邦取引委員会法(Federal Trade Commission Act)に違反するとしている。
委員会はSONY BMGに対し、民事制裁として100万ドルの支払いを要求。また同社が収集、保存する情報のうち、法に違反する情報をすべて削除するよう求めていた。
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