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システム手帳に収まるネット端末 「WILLCOM NS」

ウィルコムから新コンセプト端末「WILLCOM NS」が登場。ネット上の情報閲覧と収集に特化し、手帳スタイルでの利用を想定した「ネットワークステーショナリー」。実際にシステム手帳用リフィルアダプターも付属する。

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 ウィルコムは4月15日、インターネット閲覧に特化した新コンセプトの東芝製PHS端末「WILLCOM NS」を24日に発売すると発表した。

 手帳のように持ち歩いて活用できる「Network Stationaly」というコンセプトを打ち出し、タッチパネル対応の4.1インチワイドVGA(480×800ピクセル)液晶ディスプレイをメインに、用途に応じて使い分けられる2つのWebブラウザやオートパイロット機能などでネット上の情報を収集したり、気軽に画面メモを保存するといった使い方を提案する。

 本体は約80(幅)×147(高さ)×11(厚さ)ミリと薄型の手帳サイズ。実際にシステム手帳に収められるリフィルアダプターも付属する。大容量バッテリーも搭載し、PHS(W-SIM)利用時で6時間の連続使用が可能だとしている。

jigletsとNetFrontを使い分け

 WILLCOM NSはブラウザ機能が特徴だ。jig.jpの「jiglets」を採用し、jigブラウザによるWebブラウジングに加え、RSSリーダーやスケジューラー、電子メールクライアントなど「Jiglet」と呼ぶ各種ウィジェットも利用でき、「デスクトップ」として配置や表示をカスタマイズできる。

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リフィルアダプターにセットしてシステム手帳に収まったWILLCOM NS。専用スタイラスも付属する

 jigletsはオートパイロット機能を装備。最大10サイトまで指定でき、サイトが更新した情報を自動的に取得・保存。夜間にサイトを巡回させ、通勤途中にオフラインで読む──といった使い方が可能だ。ネット接続中に気になったページを画面メモを使って保存し、オフライン後にゆっくり読むといったことも可能。画面メモは最大100件まで保存できる。

 NetFront 3.5も搭載しており、FlashコンテンツやSSL通信などを利用したい時はNetFrontに切り替えるなど、用途に応じた使い分けが可能だ。

 情報閲覧と収集に特化した結果、音声通話機能を省くなど、端末自体はシンプル。液晶ディスプレイと、その下に「メニュー」「拡大−縮小」「戻る」のボタンがあるだけで、文字入力などに使うキーボードはない。画面スクロールなどの操作はタッチパネルで行える。

 内蔵メモリのユーザー領域は325Mバイトだが、microSD(SDHC対応)で拡張できる。OSにはWindows CE 5.0を採用。USB(microUSB)でPCと接続は可能で、PCからはマスストレージとして認識可能。USB経由での充電も可能だ。

 通信機能はW-SIMに加え、IEEE 802.11b/gの無線LANに対応。無線LAN接続時の連続使用時間は約4時間としている。

 利用にはデータ通信向けの「新つなぎ放題」(月額3880円)の契約が必要。W-VALUE SELECTでの新規契約時の一括払い価格は5万2800円。分割払いの場合、割り引き適用で最大24カ月間は料金込み月額2980円で利用できる。

東芝は「アグレッシブな精神で企画」

 「情報を持ち歩くためのツール。情報を取得して持ち歩くことに最適なものを考えた」とウィルコムの石川俊司ブランド&プロダクト企画部長は話す。東芝には「『テガッキー』と同様にアグレッシブな精神で企画していただいた」という。

 東芝モバイルコミュニケーション社の湯島彰統括技師長は「『手帳に挟んで使うインターネット端末』をコンセプトに開発した」と話す。東芝も力を入れるモバイルインターネット端末(MID)へ関心が高まる一方、縮小傾向の手帳市場でも高価なシステム手帳が伸びているという点に着目。「アナログとの融合」を掲げ、バイブルサイズのシステム手帳に収納できるリフィルアダプターが標準で付属するユニークな端末になっている。

 販売目標は明らかにしていないが、「新ジャンルの端末なので期待はしている」(石川部長)。3Gへの展開はウィルコム、東芝とも予定はないとしている。

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