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「出版社に頼らない漫画制作を」――「新ブラックジャックによろしく」作者自らWeb配信
「新ブラックジャックによろしく」を、作者の佐藤秀峰さん自らWebサイトで公開する。「出版社に頼ることなく漫画を制作し続けることができるか実験」するという。
漫画雑誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に連載中の「新ブラックジャックによろしく」を、作者の佐藤秀峰さん自らWebサイトで公開する。雑誌掲載1カ月後に掲載する予定だが、開始時期や価格などは明らかにしていない。
佐藤さんが4月13日に更新したWebサイトの「漫画制作日記」によると、新ブラックジャックによろしくは、編集者との打ち合わせなしで執筆しているという。その作品を直接Web配信することで、「出版社に頼ることなく、一定の質とスピードを保って漫画を制作し続けることができるか実験」するとしている。
佐藤さんはこれまで、Webサイトで漫画雑誌編集部とのトラブルを明かしたり、漫画の原稿料を公表して「安すぎる」と指摘し、話題になっていた。
今後、漫画雑誌不況が深刻化し、単行本の印税だけが漫画家の収入になれば、「漫画家の生活はさらに不安定になる」と指摘。「漫画家の側から答えを提示する必要がある」と考えWeb配信を決めたという。
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