「子どものネット問題、携帯持ち込み禁止だけでは解決しない」と保護者の8割
学校への携帯電話の持ち込みを禁止するだけでは、子どものネット問題は解決しない――保護者の多くはこんなふうに考えている。
学校への携帯電話の持ち込み禁止には賛成だが、それだけでは子どものネット問題が解決しない――保護者の多くはこんなふうに考えているようだ。
ネットスターが、小学生から高校生の子どもを持つ保護者2064人に、子どものネット利用などについてWebアンケートした結果を公開した。3月27、28日に調査した。
地方自治体などが進める、学校に携帯を持ち込ませない取り組みについて、62.3%が賛成と回答した。子どものネット利用に関するトラブルは、この取り組みでは解決しないと回答した保護者は80.9%に上った。
子どもの携帯やPCで「フィルタリングサービスを利用している」と回答したのは2割。フィルタリングサービスを利用するきっかけは「報道」や「店頭での薦め」が最も多く、利用しない理由は「不適切なサイトにはアクセスしないから」が最も多かった。
携帯電話事業者が提供するフィルタリングサービスについては、70.9%が「カスタマイズ設定など機能改善が望ましい」と答えた。フィルタリングによる閲覧制限以外にも「ダウンロード制限」「買い物の制限」「月ごとの総利用時間の制限」といった機能を求める声が多かった。
子どもにネットを利用させる理由で最多は「調べもの」。子どもがネットを始めた時期は、PCでは小学校高学年、携帯では中学生が最多だった。
「子どもが1人で自由にネットを利用することは不安」と答えた保護者は75%。家庭で子どもにネットを利用させる際、「買い物しない」「困ったことがあったらすぐ相談する」「個人情報は書き込まない」といったルールを定めているケースが多かった。
ネット利用に関するリスク教育について「保護者が行うべき」は92.3%で、「学校」(62.3%)を大きく上回った。
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