“日本版Kindle”なるか auの「読書ケータイ」を写真でチェック
auから読書にフォーカスした端末「biblio」が登場した。スライド式タッチパネル端末で、QWERTY/テンキー両用キーボードを搭載した。
KDDIが5月25日に発表した2009年夏モデルの目玉は、東芝製の“読書ケータイ”「biblio」(ビブリオ)だ。3.5インチ(480×960ピクセル表示)のタッチパネル液晶を搭載した横スライド型で、7Gバイトと大容量な内蔵メモリに電子書籍をダウンロードし、小説や漫画を楽しめる。
電子書籍ビューア「Book Player」を使い、auの電子書籍配信サービス「EZブック」のコンテンツをダウンロード・閲覧できる。無線LANに対応し、大容量コンテンツのダウンロードも快適に行えるとしている。和英・英和辞書など19種類の辞書をプリセットした。
画面を横向きにするとテンキーがQWERTYキーに変わる仕様で、PCのような感覚で操作も可能。フルブラウザ「PCサイトビューアー」新版を搭載し、YouTubeなどFlash動画の再生も可能だ。
日本版Kindleなるか
電子書籍は、米国で専用端末「Kindle」(Amazon.com)がヒットし、書籍市場を揺るがしているが、国内では専用端末は不振。ソニーや東芝、パナソニックが2003年ごろから投入していたが、端末やコンテンツの価格が高すぎたり、利用できる書籍数が少なすぎるといった問題が改善されず、普及が進まなかった。
その一方で、携帯電話向け電子書籍市場は急成長しており、特に漫画コンテンツが人気。iPhone向けにも、漫画や実用書アプリなどが多く販売されている。
auはbiblio投入で、「読書端末としての携帯電話」をアピール。書籍情報誌「ダ・ヴィンチ」と共同で、おすすめ小説を紹介するキャンペーン「ケータイで読む夏の感動100冊」も展開するなど、小説を含む電子書籍市場を活性化する狙いだ。
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