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ストリートビュー改善も「課題残る」 都の個人情報保護審議会
Googleは「ストリートビュー」の改善策を示したが、東京都の審議会は「課題が残っている」と指摘。総務省の研究会に対し、さらに掘り下げた議論を要請している。
プライバシー問題を指摘されてきたGoogleマップの「ストリートビュー」について、Google日本法人がこのほど改善策を提示したが、東京都情報公開・個人情報保護審議会(堀部政男会長)は「まだ課題が残っている」として、総務省の研究会にさらに掘り下げた検討を要請している。
Google日本法人と同審議会は、ストリートビューのプライバシー問題について2月から4カ月にわたり協議。Googleは、カメラ位置を下げての再撮影や、ナンバープレートのぼかし処理などの改善策を示している。
同審議会がこのほど発表した会長名のコメントは、改善策を「評価する」としながらも、(1)個人の顔や表札などが分かる画像が残っており、個人情報保護法に抵触する可能性がある、(2)個人宅の外観をネットで提供することが、プライバシーの侵害に当たる可能性がある、(3)撮影の際、事前に自治体に通知する具体的な方法などが明らかになっていない――といった問題点を指摘している。
これらの問題点は「法解釈を含む全国的な問題」とみて、総務省が4月に設置した「利用者視点を踏まえたICTサービスにかかわる諸問題に関する研究会」でさらに掘り下げた検討を行うよう要請。Google日本法人に対しても、研究会での検討を踏まえた上で、改善を重ねるよう要望している。
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