セキュリティ企業の英Sophosは、音楽の海賊版阻止を狙ったとみられるマルウェアを見つけたと報告した。「不況で音楽の海賊版の増加が伝えられているが、こんなやり方がうまくいくはずはない」と釘を刺している。
問題のマルウェアは、インドネシアのSamsonsというバンドの楽曲「Naluri Lelaki」を利用。ファイルにはWinampのアイコンが付いており、一見普通のMP3ファイルに見える。
しかしユーザーがこのファイルをクリックすると、WinLogon関連のレジストリの一部を書き換えてしまい、以後コンピュータにログオンするたびに、インドネシア語で「海賊行為をやめろ、二度とMP3を使うな」というメッセージが表示されるようになる。さらに、コンピュータ上にあるすべてのMP3ファイルに感染し、破壊してしまうという。
このマルウェアはインドネシアの幼稚なスクリプトキディが作成したらしいとSophosは解説している。
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