音楽に包まれて眠り、光を浴びながら起きられるベッド
入眠時には眠りを誘う音楽が流れ、寝苦しくなるとクーラーをオン。起床時は徐々に明るくなってさわやかに目覚めさせてくれるベッド「シモンズ レスティーノ」が発売される。
シモンズとパナソニック電工は10月15日、センサーやライト、スピーカーを内蔵し、ユーザーの状態や周囲の気温を把握しながら眠りの環境を自動で整えるベッド「シモンズ レスティーノ」を、来年2月1日に100万円前後で発売すると発表した。
シモンズの最高級ポケットコイルマットレスと、照明や音響を自動調整して快適な眠りに導くパナソニック電工のシステム「レスティーノ」を組み合わせた。
マットレスの下には寝返りなど体の動きを察知する「体動センサー」を、枕元には室温センサーを設置。枕元と足元には入眠用音楽や起床用の小鳥のさえずりが流れるスピーカーを、枕元には調光機能付きライトも内蔵した。
入眠・起床状態に合わせて音楽を流したり、明るさを変えたりするほか、オプションの赤外線発光器を使えば、部屋の温度など“寝苦しさ”に合わせてクーラーをオンオフできる(エアコンは当初はパナソニック製のみ対応)。
ユーザーは就寝時に、枕元のコントローラーパネルで起床時間をセット。耳元のスピーカーから、眠りを導く穏やかな音楽が流れ始める。マットレスの足元にはサブウーファーを内蔵。全身で音楽を聴ける。
ベッド照明と音楽は、20分かけて徐々に消えていく。体動センサーでユーザーの動きがなくなった場合は眠ったとみなし、20分未満でも照明と音楽を消す。
睡眠中は、室温と体の動きを検出。暑苦しくてもぞもぞしていると判断すれば、クーラーを自動でオンに。室温が下がると自動で切る。クーラーの温度調節はできないため、眠る前に調節しておく必要がある。
起床時間の10分前には、小鳥のさえずりや小川のせせらぎを小さな音で流す。照明も徐々に明るくなり、起床時刻には500ルクスに。朝日が差し込んでいるような感覚を再現した。起床時間を過ぎると軽快な音楽が流れはじめ、目覚めを促す仕組みだ。
記者も試してみたところ、マットレスはふわふわと浮いたような感覚で横たわれて心地良い。入眠時と起床時は、音楽が耳元と足元から聞こえるため、音に包み込まれるような感覚。起床時は照明がかなり明るくなるため、ぱっと目が覚めそうだ。
サイズは、110(幅)×195(高さ)×25(厚み)センチでシングルとセミダブルの中間程度。木製のフレームにマットレス乗せた個人宅向け「シングルクッション」と、ホテルなどで主に使われるボックススプリングにマットレスを乗せた「ダブルクッション」の2種類を販売する。
シモンズの伊藤正文社長は、「世代問わず、眠りに対して不満を感じていたり、十分ではないと感じている人に使ってもらいたい」とし、「価格に厳しい時代とは承知しているが、人々の眠りに対しての関心は大きい。睡眠市場はますます大きくなると考えている。しっかりと説明すれば必ず売れる」と期待する。
販路は、百貨店・家電専門店、ハウスメーカーなど。ベッド型の完成品はシモンズが、ホテルなどの内装取り付け型についてはパナソニック電工が販売を担当する。2011年度に10億円の販売を目指す。
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