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探査機「はやぶさ」エンジン異常 地球に戻れない可能性も
惑星探査機「はやぶさ」で、正常に動いていた2基のイオンエンジンのうち1基が停止。残る1基だけでは地球に戻れない可能性もあるという。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)はこのほど、日本の小惑星探査機「はやぶさ」に搭載したイオンエンジン1基に異常が起きたと発表した。これで4基のエンジンのうち3基が停止。残る1基だけでは推力不足で地球に戻れない可能性があり、対策を検討している。
はやぶさのイオンエンジンは、2003年の打ち上げ直後に1基の動作が不安定になり停止。07年4月には中和機が劣化したもう1基も停止している。残りの2基のうち1基で今年11月4日、推力を維持する「中和機」が劣化、電圧上昇を起こして自動停止し、再起動できない状態に陥ったことを確認した。
はやぶさは現在、地球から約1億6000キロ離れた場所を進んでいる。
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